ネットワークカメラ推進会

ご意見・ご相談はtwitter(@NetworkcameraPC )へお願いします。記載している機器の仕様および操作手順には誤りがある場合がございます。必ずメーカー公式サイトをご確認願います。

ネットワークカメラ カタログの見方

ネットワークカメラは専門用語が多すぎる

 

 筆者は、ネットワークカメラについて日々、学習しているので違和感はないのだが、おそらく初めてネットワークカメラのカタログをご覧頂いた方は、『何が何だかわからない』のではないかと想定される。

 

 ネットワークカメラには特殊な用語も多いため、戸惑われる方もいらっしゃるのではないかと思われる。今回は、ネットワークカメラのカタログの基本的な読み方について説明していきたい。

 

 例として、AXISのM2025-LEの仕様書をベースに説明する。なお、すべての項目を説明することは難しいため、できるだけ各社共通で記載がある重要なポイントに絞って解説したい。

 

 ※なお、著作権上の問題がある場合はご指摘いただきたい。

 

映像素子 CMOSセンサー

 

 映像素子とは、従来の銀塩カメラで言うところの『フィルムの役割』を行う部分である。最初にレンズに入ってきた映像(光)を電気信号に変換する。

 

 理論上は、このセンサーサイズが大きいほど、暗い場所でも撮影ができるということだ。つまり、『1/2.8インチ』と『1/2インチ』のCMOSセンサーがあった場合、『1/2インチ』の方が仕組みとしては暗い場所に強いということが想定される。

 

f:id:networkcamera:20200305004233j:plain

 

焦点距離

 

 レンズからレンズの焦点が合う場所までの距離である。一眼レフカメラなどを趣味で保有されている方であれば、イメージしやすいかと思う。一般的には焦点距離が短いカメラの場合、広角で撮影ができるカメラであるのに対して、焦点距離が長いカメラの場合、ズームして撮影ができるカメラである。

 

 AXIS M2025-LEの場合、焦点距離が2.8mmと固定されている。カメラによっては、3.9~10mmなど、レンズの焦点距離を変更ができるモデルもある。

 直感的には、焦点距離が、100mmを超えるようなカメラである場合、相当なズームができるカメラだと考えられる。

 

f:id:networkcamera:20200305004915j:plain

 

水平画角・垂直画角

 

 水平画角は、カメラで撮影した場合にどの程度の横幅で撮影ができるのか・・・という基準である。これに対して、垂直画角は、どの程度の縦幅で撮影ができるのか・・・という基準である。理論上は、画角が広い方が広く撮影することができる。

 しかし、 画角が広いほど映像の歪みが大きくなり、また、想定的に被写体が小さく映るため、広いほどメリットがあるとも言い切れない。

 

f:id:networkcamera:20200305005718j:plain

 

最低照度

 

 最低照度は『どの程度暗い場所で撮影ができるのか?』という1つの目安である。これは、各メーカー毎に、測定基準がバラバラであるので、メーカー間の比較を行うことは困難だ

 

 なお、暗い部屋に小さいロウソクを1本立てた明かりが1ルクスと言われている。スペックの読み方としては、数値が小さければ小さいほど、暗い場所での撮影が強いと考えてよい。

 

f:id:networkcamera:20200305010118j:plain

 

ビデオ圧縮

 

 どのような圧縮形式で映像を送信できるのか・・・記載されたものである。従来、用いていたJPEG形式では、それほど映像の圧縮が困難であったため、1秒間に1枚~3枚程度のフレームレートにしか設定ができなかった。

 H.264の登場により、高圧縮化が進み、1秒5コマ~30コマなど、高フレームレートでの録画が可能となった。最近では、より映像の圧縮を行うH.265形式も浸透しつつある。

 

f:id:networkcamera:20200305012915j:plain

 

解像度

 ネットワークカメラの映像は分かりやすく”イメージ”で説明すると『小さい粒々の集合体』で構成されている。この粒々が多いほど高解像度で、粒々が少ないほど低解像度となる。

 1920×1080の解像度の場合、横に1920個の粒々があり、縦に1080個の粒々が並べられていると考えれば良いだろう。

 

f:id:networkcamera:20200305010828j:plain

 

パン・チルト・ズーム

 

 AXIS M2025-LEはレンズを固定させるタイプのカメラであるため『デジタルズーム』との記載がある。この場合、上述の通り、レンズは固定されるため、首振りや光学ズームは利用できない。

 

 もし、パン360度と記載があった場合、レンズ部分を水平にくるくると360度旋回ができることを示している。もし、チルト0~90度と記載があった場合は、レンズを水平に対して下方向に90度真下へ向けられるということである。

 

f:id:networkcamera:20200305012505j:plain

耐環境性能

 

 カタログや仕様書に、IP66やNEMA 4Xと記載があった場合は、防水対応だと考えれば

よい。防水等級については、以下の記事でも解説しているので参考にして欲しい。

 

 

www.networkcamera.work

 

f:id:networkcamera:20200305011112j:plain

電源

 

 カメラに対して、どのように電源供給を行えばよいかを記載したものである。AXIS M2025-LEの場合、PoEの必要とされる電力が最大6.3Wであるため、比較的、電力は小さい。一般的なPoEスイッチで給電可能である。

 必要とされる電力が15.4Wを超える場合、PoE+というより電源供給能力が高いPoEスイッチが必要となる。

 

f:id:networkcamera:20200305011715j:plain

 

赤外線照明

 

 カメラから何メートル程度の赤外線投光ができるのかを記載したものである。ただし、最低照度と同様に、測定基準が各メーカー毎に、かなり曖昧であるため、メーカー間の比較をすることは難しい。カタログ値を鵜呑みにしてはならない。

 

f:id:networkcamera:20200305011917j:plain

 最後に

 

 ネットワークカメラのカタログは、各メーカーで若干、表現の方法が異なっていたり、そもそも測定基準が統一されていなかったりするので、仕様書による他社比較はなかなか困難である。

 

 とはいえ、今回、ご紹介した項目は、ネットワークカメラのカタログを読むうえで、最低限、知っておかなければならない内容である。

 ネットワークカメラの導入を検討しているユーザーの参考になれば幸いだ。