高解像度のカメラなのに何故かボヤっとしている!?
『高解像度のカメラを導入したはずなのに、なぜか映像がボヤっとしているような気がする…』『何だか映像全体が眠たそう…』そう感じることはないだろうか?
ネットワークカメラの映像品質は、解像度だけではなく、センサーサイズや映像エンジンなど様々な要素によって決まる。そのため、単に高解像度だからと言って、鮮明な映像が得られるとは限らない。
様々な要素の中でもとりわけ重要となるのがレンズの性能である。もし、撮影した映像がなんだかボヤけている場合(あるいは鮮明ではない場合)、もしかするとそれはレンズの性能が不足しているのかもしれない。
単焦点レンズとは何か?
ネットワークカメラのレンズには、大きく2種類のレンズが存在する。1つ目が単焦点レンズである。単焦点レンズとは、その名前の通り、画像の1か所に焦点(ピント)が合うカメラである。比較的、コストが安いカメラに搭載される。
2つ目が可変焦点レンズである。ネットワークカメラの場合、バリフォーカルレンズやオートフォーカスレンズがこれに相当する。可変焦点レンズの場合、被写体に応じて設置時にピントが合う箇所を調整することが可能だ。一般的にはミドルレンジ以上のモデルに搭載される。
実は、映像が眠たく感じてしまうのは、前者の単焦点レンズの場合である。単焦点レンズはネットワークカメラの場合、比較的、俯瞰的に広角で撮影するカメラに用いられる。
つまり、広角で撮影した場合も、映像全体で違和感を感じないように作られているのだ。全体的にピントが合っているというか(厳密には、合っていないというか)…そういう中くらいの場所で設計されているのだ。
よって、なんとなく映像全体ではピントが合っているように感じられるが、特定の被写体を見ようとした場合、『ちょっボヤけているような…眠たい映像』になってしまうのである。
もし、特定の場所や被写体を撮影したい場合、可変焦点レンズの方が適切だと言える。可変焦点のレンズの場合、スポット的に映像の中心などへフォーカスをビシっと合わせることもできるので、より鮮明だと感じられるのだ。
フォーカスの性能に優れたカメラの場合、『目が覚めたような鮮明な映像』を撮影することができる。
設置場所に応じて『広角の単焦点レンズのカメラでよいのか?』、それとも『特定の場所によりフォーカスを合わせたレンズが必要なのか?』判断する必要がある。
まとめ
- ネットワークカメラの映像は解像度だけではなく、レンズの性能にも大きく左右される。
- レンズには、単焦点レンズと可変焦点レンズがある。
- 単焦点レンズは、広角で全体的にピントが合うように設計されているが、特定の箇所にピントをビシっと合わせることにはできない。
- 特定の箇所に対して、スポット的にピントを合わせたい場合、可変焦点レンズが望ましい。