ネットワークカメラ推進会

ご意見・ご相談はtwitter(@NetworkcameraPC )へお願いします。記載している機器の仕様および操作手順には誤りがある場合がございます。必ずメーカー公式サイトをご確認願います。

パッケージ製品を好む日本人

ネットワークカメラは価格の算出が複雑

 

 何度も繰り返し説明しているが、ネットワークカメラシステムは1つの製品で構成されているわけではない。ネットワークカメラ本体だけではなく、PoE HUBやレコーダー、PC、モニタなど様々な製品の組み合わせによって成立している。

 

 つまり、カメラ10台の案件であったとしても、廉価版の商品を複数選定した場合と上位版のモデルを選定した場合では、価格に大きな差が生まれるのだ。カメラ10台であっても、そのシステム構成は何パターンも作成することが出来る。

 

 良く言えば『ユーザーの要望に応じた製品群の選定が可能である』という自由度の高さがある。しかし、悪く言うと、バラバラのメーカーの製品で構成を組む場合もあり、『システムの全体像が分かりにくい』というデメリットもある。

 

 ネットワークカメラを導入したいユーザーから『カメラ10台でいくらなの?』と聞かれることがあるが、はっきり言って即答することは困難だ。顧客の設置環境や要望によって、選定すべきカメラやPoE HUB、レコーダーも様々な種類があるので、正直なところ、構成を組んでみないと全体の金額が分からないのだ。

 

それでも、パッケージを好む日本人

 

 上述のとおり、ネットワークカメラはシステム構成が複雑化しやすい傾向がある。しかし、このような全体像がわかりにくいシステムは一般的な中小企業のユーザーには、なかなか受け入れていただくのは困難だ。

 

 ユーザーは『1台で5万円、2台で10万円、3台で15万円・・・』などわかりやすい料金体系やシステム構成を求められているケースが多いように感じている。つまり、自由度の高いシステム構成よりも、パッケージ化された製品を好む傾向があるのだ。

 

 商談時に『ユーザーの要望や設置環境に応じて料金は異なります…。まずは積算してみないと分かりません。』という説明を受けるよりも、『カメラ10台だと60万円です。施工・設定費用で30万円です。合計で90万円です。』と、とにかく分かりやすい料金体系の方がイメージしやすいのであろう。

 

価格表の記載方法の違い 

 

 例えば、以下価格表の明細を見比べて欲しい。最初の価格表は各明細の詳細な単価を記載したものである。今回は、13行しかないが、大規模案件や開発なども行われる案件の場合、50行を超えるようなシステム構成も存在する。

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  続いて、以下の価格表をご覧いただきたい。同じ90万円の見積書でも、書き方を変えるだけで全く違って見えるのではないだろうか?

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  つまり、分かりにくい明細や単価を羅列して詳しい価格表を作成するよりも、『カメラ1台~5台までの単価は9万円、6台目以降は6万円』などと、分かりやすい方がユーザーはイメージしやすいのである。

 

 もちろん、ITやシステムに詳しい担当者であれば、明細の細かい内容までチェックしたいと考えるユーザーもいるかもしれない。しかしながら、情報システム部門の専任担当が存在しないような中小企業においては『分かりやすさ』の方が好まれるのだ。

 

ソリューションが普及しない理由の1つ

 

ベンダーに求められていること

 

 近年、ネットワークカメラシステムは単純に『録画をしておく』という防犯対策だけでなく、『マーケティング』や『業務改善』などにも役立つ様々なソリューションがリリースされている。

 例えば、小売店でお客様の年齢や性別を画像解析により推測し、統計データとして表示させるものもある。また、店内の混雑状況なども画像解析により表示させる機能を持つカメラも存在している。

 

 しかしながら、市場においては、まだまだ『防犯用途』でネットワークカメラシステムを採用されるケースが多く、『マーケティング』や『業務改善』で利用されるケースは少ない。ざっくり言うと、まだまだネットワークカメラシステムを活用したソリューションが普及していないのだ。

 

 その原因の1つとして、ネットワークカメラシステムが『パッケージ化できていないこと』があると筆者は考えている。ソリューション案件については、顧客毎にシステムをカスタマイズして納品しなければならないケースも多く、パッケージ化するのがなかなか難しい実情がある。

 

 とはいえ、今後、ネットワークカメラシステムのソリューションを普及させるためには、ベンダー側も『より分かりやすい料金体系』にしていく必要があるだろう。

 

ユーザーに必要なこと

 

 一方で、ユーザーもネットワークカメラシステムの導入方法を理解する必要がある。というよりも、ITシステム全般の導入方法を学ぶ必要がある。

 

 ネットワークカメラシステムは繰り返し説明するように、単純に、『単価×台数』で計算ができるようなものではないのだ。様々な機器を顧客ニーズに応じて組み合わせながら、システム構築を進める必要がある。そのことをまずは理解して欲しい。

 

 

 まとめとして

 

 *ネットワークカメラシステムは様々な機器の組み合わせで構成されるため、パッケージ化は難しい側面がある。

 

 *今後、ネットワークカメラシステムのソリューションを普及させるためには、ベンダーはパッケージ化する必要がある。

 

 *一方で、ユーザー側もラシステムの導入方法を理解する必要がある。