筆者が書く記事は正確ではない!?
せっかくこのサイトに辿りついた方には大変申し訳なく感じているが、ここに記載している記事は必ずしも正確なものではない。往々にして間違いがあるのが事実だろう。
もちろん、筆者の確認不足で誤った内容を書いている場合は訂正したいと思うが、正直なところ、各メーカーの進歩が早すぎるのである。
つまり、極端なことを言ってしまえば『昨日までできなかったはずのことが、今日になってできている』ということが実際に存在しているのである。
特に、ベンチャー系のシステム開発ベンダーは、システム改修が早く、とても驚かされることがある。
かなり細かい内容ではあるが、いくつか具体例を紹介しよう。
アクシスカメラステーションのシステム改修
筆者が度々、このサイトでも紹介しているのが、アクシスカメラステーションである。
アクシスコミュニケーションズ社の純正の録画ソフトウェアであり、アクシス製のネットワークカメラの優位性を最大化に活かすことができることが特徴である。
筆者の個人的な考えとしても、AXIS Camera Station5以降は、録画ソフトウェアとしての完成度も非常に高い印象である。
近年では、カメラだけソフトウェアに取り込むのではなく、マイクやスピーカー、ドアホンなど、様々なデバイスとの連携を進めている印象である。
ただし、筆者が度々、不満に感じていたのが、スマートフォン用のアプリケーションだ。
PCのビューアソフトからネットワークカメラの映像を閲覧した場合は、スピーカーから音声送信することができていたが、スマートフォンの場合、音声送信することができなかったのだ。
筆者は、ずっとアクシスカメラステーションのスマートフォンアプリでは、音声を聞き取ることはできたとしても、音声を送信することはできないとの認識であった。
しかしながら、先日、検証用のPCで久々にソフトウェアのバージョンアップをしたところ、スマートフォンからの音声送信ができるようになっていた。
つまり、ユーザーはスマートフォンの映像を見ながらカメラを設置した場所に対して、様々な指示や助言をすることができるのだ。
例えば、店舗にカメラとスピーカーを設置しておき、マネージャーが店内の従業員に対してアドバイスをしたり、
無人サービス窓口の対応をスマートフォンで行ったり、様々な用途で活用することができるのだ。
なお、スマートフォンから送信できるのは音声だけではない。例えば、カメラの設置現場に接点信号でON/OFFができる防犯ライトなどを設置しておき、スマートフォンから点灯させることもできる。
アクシスカメラステーションのシステム改修の内容については、メーカーホームページのリリースノートに記載されている。
英語表記ではあるが、翻訳ソフトなどで日本語変換すると良いだろう。
ROD社のデジスターシリーズでライセンスアップができるようになった
これも筆者が、度々、紹介しているが、ROD社のデジスターシリーズもシステム改修の速度が早い印象だ。
2020年1月現在、ROD社では大きく2つのラインアップに分かれている。1つ目が従来から業界では有名なViostorシリーズである。2つ目が、近年、機能拡張が進んでいるデジスターシリーズである。
Viostorシリーズは世界初のNASタイプのレコーダーとされており、多くの導入ユーザーが存在している。一方で、物足りない点として『追加ライセンス』などの考え方は持っていなかった。
仮に、カメラ4台登録が可能なViostor-2204Pro+を購入したとする。当初はカメラ4台の導入であったが、カメラを1台増設したい場合、Viostor-2204Pro+には5台目の登録をすることはできない。もう1台レコーダーを購入する必要があったのだ。
一方で、デジスターシリーズでは、ライセンスアップの考え方がある。例えば、最初に5台カメラの登録が可能なDS-2105 UHDを導入したとする。もし、6台目のカメラを追加したい場合、ライセンスを購入することで、カメラの登録数を9台まで拡張することができるのだ。
※ライセンスを複数購入することで、DS-2105 UHDの場合、最大カメラを20台までの登録が可能だ。
最後に
今回はあくまでも、ほんの一例として2つの機能の改修について説明した。これ以外にも、ネットワークカメラのシステムは日々、進化している。
一方で、進化しているサービスもあれば、製品を販売終了したり、サービスを終息させるケースもある。
いずれにせよ、皆様にご理解いただきたいのは『製品やサービス内容は常に変化している』ということである。
筆者の個人的な考え方であるが、日本人は比較的、『レガシーなシステムを好む』傾向があるように感じている。
ヒトによって、考え方は異なることは理解しているが、ネットワークカメラシステムだけではなく、あらゆるシステムにおいて、かなり古いOSやシステムを様々な事情で使い続けているユーザーも多いのではないだろうか。
過去のシステムをケアし、高いサービスレベルを維持し続けることも必要ではあるが、ネットワークカメラシステムにおいては、新しい製品やサービスが続々とリリースされていることもご留意いただければ幸いだ。