システムの負荷をすぐに確認できる
前回の記事では、主にDIGISTORの設定について便利である機能を紹介したが、今回は実際に利用するユーザーにとって便利な機能を紹介していく。
※なお、あくまでも筆者の目線であることをご理解いただきたい。
まず、筆者が最も気になったのは画面左下の「システムの負荷状況を確認できる」ことである。CPUとHDDの利用率をすぐに確認することが可能だ。また、画面右下には、選択したカメラの通信量(ビットレート)も確認することができる。
実は、多くの一般的なレコーダーの場合、システムの設定画面に入らないと、レコーダーの負荷の状況を確認することができないか、ユーザーの操作画面でもリアルタイムの負荷状況を確認できることは、なかなか珍しいと考えている。
何か不具合が起きた場合に、CPUやHDDで問題が起きていないかどうか、直感的に気づきやすいと思われる。
必要な機能は網羅している
そして、レコーダーとして必要だと思われる機能は、ほぼ網羅していると考えてよい。様々な分割設定やシーケンス(切り替え)表示、PTZ操作画面、デジタルズーム、スナップショットなどの機能を有している。
もちろん、1台のPCから複数のサーバーに接続する【マルチサーバー機能】にも対応している。
※なお、標準ソフト(NVR-Client)で閲覧した場合のカメラの最大接続数は256台である。これを超える場合は、CMSというレコーダーの統合監理ソフトウェアを購入すると良い。
ストリームの選択
さらに右クリックを押下すると、カメラ毎に様々な操作が可能である。例えば、カメラの映像を【ストリーム1】から配信するのか、【ストリーム2】から配信するのか…など選択できる。
ROI
Viostorと同様にROI機能もあり、1台のカメラに対して、指定したエリアを分割して表示することも可能である。
インスタント再生
さらに、ライブ映像から、直前に録画した映像をすぐに確認できる【インスタント再生】機能も保有する。
録画の再生
録画の再生についても、全く問題はない。カレンダー上から指定した時刻を選択して再生することができる。もちろん、録画したデータを外部にAVIで書き出す機能も保有する。
スマートサーチ
動き検知を行ったエリアだけを指定して録画映像を参照する『スマートサーチ』や『イベント検索』にも対応している。
マップ機能
マップ機能にも対応しており、図面上にカメラを配置することができる。もし、カメラにモーション検知の設定を入れていた場合、カメラ4台までは小さい小枠でポップアップ表示させることも可能なようだ。
動体検知をした場合、大きくポップアップでお知らせ
筆者が特にDISISTORで注目したい機能が、ライブ表示中に、特定のカメラでモーション検知が発生した場合、1画面で大きくポップアップ表示ができることである。
あらかじめ、カメラとレコーダー、ビューワーPCにて、モーション検知後にポップアップ表示するように設定を入れておく。
実際に、カメラでモーション検知をさせると、画面に大きくカメラがポップアップ表示された。非常に目出つ印象である。
例えば、オフィスの受付や入口などにカメラを設置しておき、来客があった場合に大きくポップアップと音声でユーザーにお知らせできるような設定をしておくと、迅速な接客ができるため非常に活用できる機能だと思われる。
注意点として
なお、今回の操作画面については、あくまでもPCから接続した場合の機能である。DIGISTORについては、PCから接続して閲覧できるほか、レコーダー本体にモニタを接続してPCレスでの運用も可能である。
※ただし、PCレスで運用した場合、一部の機能制限(マルチサーバーやマップ機能)があるため、導入時はメーカーホームページなどで詳細な仕様は確認して欲しい。
まとめ
今回は、2回にわたって、DIGISTORの設定画面と操作画面について、筆者が考えるメリットや機能を紹介させていただいた。
しかし、DIGISTORについては、まだまだ紹介ができていない機能も多い。例えば、DIGISTORは、PCレスで運用する場合、モニタを2枚接続し、マルチモニタ化することもできる。比較的、安価なレコーダーでマルチモニタに対応しているモデルは非常に珍しいと感じている。
また、そもそもレコーダー本体のスループットなど、基本性能が優れているため、動作が安定しており、信頼性が高いことも特徴である。導入しているカメラが増えた場合も、追加ライセンスを購入すると接続可能なカメラ数を増やすことも可能だ。
設定面・操作面から考慮しても、仕様としては『間違いないレコーダー』であると筆者は考えている。特定のメーカーのレコーダーや録画ソフトウェアではなく、サードパーティー製のレコーダーを希望しているユーザーにはおススメしたい1台である。