広がる活用用途
以前のネットワークカメラシステムおよび防犯カメラシステムについては、『単に被写体を撮影し、録画を行う』という利用方法が一般的であった。今日においても、ほとんどこの導入形態は大きく変化していない。
しかしながら、IoTが広がる中で、ネットワークカメラシステムにおいても、単に録画をするだけではなく、様々なデバイスとの連動が行われるようになってきている。その1つが、電気錠(ドアホン)との連携である。
(※なお、以下の記事ではドアホンやインターホンを混在して記載しているが、どちらも同じ意味で使っており、ドアを開錠するシステムと認識して欲しい。)
録画ソフトウェアでドアを開錠する
まずは、アクシスコミュニケーションズ社の以下のプロモーションビデオをご覧いただきたい。アクシスネットワークドアステーションと呼ばれるソリューションである。
AXIS A8004-VE Network Video Door Station
このシステムでは、ネットワークカメラシステムのライブ映像の分割画面の1つに、『ドアホン(AXIS A8004-VE)』の映像を表示することができる。
訪問者が、ドアホンのボタンを押下すると、録画ソフトウェアの分割画面上に来客者が表示され、会話を行ったり、電気錠を開錠したりすることが可能である。
以前は、『防犯カメラシステム』と『ドアホンシステム』は、それぞれ別システムとして独立して導入しなければならなかった。この別々のシステムを録画ソフトウェア(アクシスカメラステーション)で、一元管理することが可能なのである。
アクシス社のドアホンであるA8004-VEは、あくまでもネットワークカメラであるため、基本的にはPoE HUBからカメラ本体までをLANケーブルで配線することとなる。
以前は、防犯カメラシステムはLANケーブル(または同軸ケーブル)で、ドアホンのシステムはメタル線(銅線)等で配線を行う必要があったが、このシステムにおいては、両方を原則としてLANケーブルの配線で実現することができる。
警備室においても、防犯カメラシステムとドアホンのシステムがバラバラではなく、統合監理することができるため、省スペース化が期待できるほか、不審者の訪問時も迅速に対応することができる。
例えば、不審者と思われる人物が訪問した際の録画映像を再生しようとした場合、従来は、ドアホンの履歴から日時を確認し、防犯カメラシステムの録画映像を参照する必要があった。
しかしながら、統合監理することで、防犯カメラシステムのイベントログからすぐに不審者の映像を参照することが可能となるのだ。
想定される利用シーン
本システムの想定される利用シーンは、アクシスネットワークドアステーションのプロモーションビデオのように、やはり宅配業者・納品業者への対応であろう。
ユーザーによっては、宅配業者が荷物を届ける(または引き取る)場合にわざわざ玄関まで迎えにいくのではなく、事務所内からドアホンを利用して、ドアを開錠しているケースも多いだろう。
このような統合システムがあれば、ネットワークカメラシステムで防犯対策も行いつつ、宅配業者への対応も可能となる。何かトラブルが発生した場合も、すぐに録画映像を再生することで、何が発生したのか参照することができるだろう。
最後に
まだ、アクシスネットワークドアステーションについては、海外でのみリリースされており、日本国内については販売していない製品もあるようであるが、今後、ドアホンだけに限らず、様々なデバイスとネットワークカメラシステムが連携・統合されていくことが想定される。
電気錠を利用して遠隔からドアを開錠するようなシステムを想定しているユーザーは、ぜひ、統合監理できるアクシスネットワークドアステーションなども検討してみてはいかがだろうか。