ネットワークカメラ推進会

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AXIS Zipstreamテクノロジーとは何か?

AXIS最大の強み

アクシスコミュニケーションズ社は、スウェーデンに本社があり、世界で初めてネットワークカメラを発売したメーカーである。2015年にはキヤノンにM&Aされた。

AXIS社のカメラには様々な技術が組みこまれているが、その強みの1つとしてZipstreamテクノロジー(ジップストリームテクノロジー)がある。これはH.264形式の中でも、データ容量をより圧縮できる技術である。

H.264形式を採用しているカメラメーカーが多い中で、AXIS社のZipstreamテクノロジーの何がすごいのか説明しよう。

 

Zipstreamテクノロジー

 

①ダイナミックROI(Regions Of Interest )

まず、Zipstreamの1つの技術としてダイナミックROIとうものがある。これは、撮影しているエリアを「重要なエリア」と「重要ではないエリア」を自動的に特定し、画像の圧縮率を調整するものである。

あくまでもイメージであるが、下記のような映像があった場合、重要となる部分は「ヒトが映っている部分」である。一方、背景部分はほとんど重要性が低い。この場合、ヒトの部分についてはあまり圧縮率を上げずに高い映像品質のまま映像を送信し、重要性が低い背景は圧縮率を高めてデータ容量を小さくする。

※あくまでも下記の写真は説明用に作成したイメージである。ネットワークカメラの画像ではない。

 

②ダイナミックGOP(Group Of Pictures )

ダイナミックGOPとは、動きの量に合わせてGOP長を自動的に調整する技術である。以前の記事で、H.264形式は、「画面全体を送信するIフレーム」と「動きがあった部分だけを送信するPフレーム」があることを説明した。GOP長が30の場合、最初の1コマがIフレームとなり、2コマ~29コマがPフレームとなる。31コマ目はまたIフレームが来る。

ダイナミックGOPでは、このIフレームとPフレームの間隔を自動的に調整し、動きが少ない場合は自動的にGOP長を長くするのである。これにより動きが少ない場合、データ容量を圧縮できる。

 

②ダイナミックFPS

ダイナミックFPSについては、動きがない場合、フレームレートを下げる技術である。まずは下記の動画をご覧いただきたい。その際、左上に表示されている「●●fps」という数字に注目して欲しい。動きがあるシーンでは、25fpsまでフレームレートを上げているが、動きがない場合、1fpsまで下げてしまうのである。その結果、帯域が100kbps程度まで落とすことができる。

 

※実際に、事務所の会議室や応接室などにカメラを設置した場合、たまにしか利用しないため、ほとんど映像に変化はない。その場合、他社のカメラでは変化量にかかわらず重たいデータを流し続けるが、AXISのダイナミックFPS対応のカメラの場合、ほとんどの時間は極めて小さなデータしか送信されないのだ。これにより、驚異的にデータ容量を削減できる。

 

汎用の録画装置を設置する場合の注意点

このように驚異的にデータ容量を削減することが可能な< Zipstreamテクノロジー>であるが、システム全体で見た場合は弱点もある。カメラ本体がZipstreamに対応したモデルであっても、録画を行うレコーダーがZipstreamに対応していないモデルも多い。

特に<ダイナミックFPS>はデータ容量を削減する重要な技術だと私は考えているが、録画媒体側でフレームレートを可変させる技術を持つ製品が少ないのだ。各レコーダーメーカーには、ぜひこのダイナミックFPSを活かせるように、技術的な改修をお願いしたい。

 

アクシスコミュニケーションズ社の技術資料

なお、Zipstreamテクノロジーに関する詳細は下記のメーカーホームページを参照願いたい。

www.axis.com