ネットワークカメラ推進会

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日本企業の雇用と賃金制度に関する疑問点

今回は雇用と賃金制度について意見を述べる。なお、かなり偏見があることはご了承願いたい。また、具体的な企業に対する意見ではなく、社会全体への疑問であるということを強調しておく。

賃金制度について

現在の日本の一般的な企業においては、部長や課長などの管理職(マネージャー)にならなければ高い給与を得ることはできない。 筆者も、企業に入社するまではマネージャーの給与が高く、一般職の給与が低いことは当たり前だと考えていたが、 いつからか、このような賃金制度に対して問題を感じるようになった。

例として、説明しよう。 エンジニアとしてはとても優秀な人材がいたとする。 彼がいなければその地域のサポートが成立しないというほど高いレベルのスキルだ。 しかしながら、彼の給与水準は決して高くない。なぜならは管理職ではなく一般職だからだ。エンジニアとしての高いスキルを持っていたとしても、給与には直結しないのだ。

セールスマンも同様だ。仮に、高いセールススキルを持った人材がいたとする。彼が高い給与を得るためには、途中でわざわざセールスからマネージャーに転身しなければならない。

私は、このことに対して強い疑問を感じていた。 うまくいえないが、私のイメージでは全盛期のイチローにわずかな年俸しか与えていないような状態に見えたのだ。 そして、なぜか選出よりもマネージャーであるコーチの方がはるかに年俸が高い制度になっている。高い年俸を得るためには、途中で選手を引退し、あえてコーチに転任するしかない。

なお、これは管理職の給与の高さを否定するものではない。マネージャーは一般職と比較して、チーム全体の職務を負うこととなるため、責任は重い。高い報酬を得るのは適切だ。

私が述べたいのは、能力を図る物差しが1つしかないことが問題であるという点だ。「高い給与を得る=マネージャーになる」ということが当然とされており、スペシャリストを適切に評価する制度がない。

結局のところ、高い給与を得るためには、ある程度の年齢や経験を重ねてマネージャーになるしか方法がなく、事実上の「年功序列と終身雇用」が残っているのだ。

それが会社という組織の常識なのかもしれないが、少なくとも私には理解することができなかった。

雇用について

私にとって、最も苦しいことが日本社会全体で「リストラしない」文化が根付いているという点だ。とにかく雇用が硬直的で、流動性がない。

リストラと聞くと、どうしても「クビ切り」のイメージが強いが、本来の意味は<事業再構築>である。例えば、新しい事業を立ち上げようとする際、日本の企業は既存の人的リソースを活用または教育して、その事業を伸ばそうとする。なぜならば、既存の人的リソースを簡単に手放すことができないためだ。

非道と思われるかもしれないが、私は新規事業を立ち上げる場合、外部から多くの人材を呼び込む一方で、内部の人材をある程度放出した方が効率がよいと考える。その方が、会社にとっても社員にとってもメリットがあるからだ。

あなたの立場になって考えてみて欲しい。急に今まで全く経験のない畑違いの新規事業の部署に回され、慣れない中で仕事をしなければならないのである。これまで培ってきたノウハウがほとんど役に立たない部署だ。そのような環境下で仕事をして、本当に高いパフォーマンスが出せるだろうか?

逆にリストラにあったとしても、すぐに再就職ができるような非常に流動的な雇用環境があったとしたらどうだろうか? つまり、今まで培った経験や能力を活かすことができる職場に再就職できるということである。このように非常に流動的な雇用の環境があれば、リストラなんて怖くないのではないだろうか?

 昨今、非正規労働者をなくし正社員化しようという動きがあるが、私は全く逆の考えを持っている。すなわち、全員が「契約社員のような状態」にあり、雇用が極めて流動性の高い状態の方が望ましいという考えだ。

毎日、満員電車に揺られて辛い仕事に従事しなければならないのは、雇用があまりにも硬直的であるためだ。もっと、流動性の高い労働市場があれば、あなたが本当にやりたい仕事に従事できるのではないだろうか。また、社会的に何らかの失敗があったとしても、リスタートできるのではないだろうか。