ネットワークカメラ推進会

Network camera promotion and communication

管理者権限の奪い合いに注意する

システム設計の落とし穴

ネットワークカメラシステムを構築するベンダーの担当者は、カメラの「管理者権限の奪い合い」が発生しないよう注意する必要がある。

 

平たくいうと「カメラ1台に対して、複数のレコーダーメーカーのシステムを導入しない」ということである。

 

下記の図を見てほしい。1台のネットワークカメラに対して、A社のレコーダーとB社のレコーダーの両方で録画をしていたとする。<i f:id:networkcamera:20181212235452j:plain

一見すると、A社のレコーダーが故障した場合もB社のレコーダーが動作していれば、録画データが残るため、冗長性(バックアップ体制)があるシステム構成のように見えるが、実は間違いである。

 

何がダメなのか?(具体例)



仮に、A社のレコーダーから

「映像サイズ:1280×720のデータを送信しなさい」というコマンドがカメラに対して送信されていたとする。

 

一方、B社のレコーダーでは

「映像サイズ:640×480のデータを送信しなさい」というコマンドがカメラに対して送信されていたとする。

 

この場合、それぞれのレコーダーからカメラはコマンド(指示)を受けることになるのだが、それぞれ異なった内容のコマンドを受けることになるため、場合によっては処理することができず「ハングアップ(内部プログラムが固まってしまう)」が起きることがある。

 

レコーダーメーカーやカメラ本体の組み合わせによっては、あえて異なるメーカーの装置を設置するケースもあるが、原則としては「カメラに対して、制御コマンドを送る装置は1つに限定する」ことが望ましいとされている。

 

ネットワークカメラシステムでは、様々なメーカーの装置を組み合わせて1つのシステムとして構築するため、カメラの管理者権限の奪い合いが起きないように十分に注意する必要がある。