レコーダーにはPCの接続台数がある
ネットワークカメラシステムは、ネットワークで接続された環境であれば、簡単にカメラやレコーダーに接続ができるため非常に利便性の高いシステムである。例えば、社内のネットワークのどこかにレコーダーを設置した場合、社内のいろいろなPCから接続することも、理論上は可能である。
しかしながら、ネットワークカメラのレコーダーには、同時接続の上限数があるため注意して欲しい。一度に複数のPCからレコーダーに接続してしまうと、レコーダーの負荷が高くなるのだ。
Viostor(バイオスター)の場合
例えば、バイオスターの場合、マニュアルには以下の記載がある。設定値により異なるが、5ユーザー以上の接続があった場合、レコーダーへの負荷が高くなる可能性があるということだ。
※ただし、機種によって処理速度は異なるため正確な推奨値はメーカーに確認して欲しい。実際にはCPUやメモリの使用率を見ながら調整が必要となる。
同時ログインの最大数(http)
ユーザーの同時接続の最大数の設定ができます(推奨:3~4 名、ただし、最大 32 名まで設定可能)
システムケイ NVR-204 MKⅡの場合
筆者が保有するNVR-204 MKⅡの場合、仕様上のスペックとして以下の記載がある。
スループット 48Mbps
1CHあたりの帯域制限 4Mbps
セッション数 NVR-204MkⅡ:16(Web 12+Local 4)
セッション数というのが同時接続数である。まず、『Local4』と記載があるが、これはレコーダーとモニタを直結して表示した場合、カメラ4台まで表示可能ということを示している。また、『WEB12』との記載があるが、これはブラウザで接続する場合、表示するカメラ台数を12台まで表示可能ということを示している。つまり、4分割表示した場合、PC3台まで同時接続ができるということだ。
しかし、スループット:48Mbps以内で設計する必要があることも忘れてはならない。例えば、1台のカメラが4Mbpsで設定されていたとする。PC3台で4分割表示した場合、16Mbps×PC3台で48Mbpsとなり、極めてギリギリの数値となってしまう。
ネットワークカメラシステムのビットレートは、映像により変動するリスクがあるため余裕のあるサイジングが望ましいとされる。あくまでも筆者の場合であるが、これほどギリギリのシステム設計は行わない。筆者は、かなり余裕を持ったシステム設計を行うよう努めている。もちろん、例外的に定格を超える場合もある。
詳しくは各レコーダーメーカーへ相談して欲しい。
まとめとして
ネットワークカメラシステムのレコーダーには様々なPCから接続ができるが、一方で同時に接続した場合、レコーダーの負荷が高くなるということを覚えておいて欲しい。