ネットワークカメラ推進会

Network camera promotion and communication

小型ドームカメラを比較する!(フルHD編)

小型ドームカメラの製品比較

この記事は小型のドームカメラで最も優れたカメラはどれかを考える。

なお、何度も記事に書いているがネットワークカメラのカタログ値は参考にしかならず、実際には実機で比較検証を行う必要がある。しかし、今回はあえてカタログスペックでの比較を行う。また、評価基準については筆者の偏見も含むことをご理解いただきたい。

では、さっそく比較していこう。

前提条件

*解像度はフルハイビジョン対応のモデルとする。

*標準価格または市場価格が10万円以下とする。

*ドーム型で直径が15センチ以内、高さは約5~6センチ程度とする。

*屋内設置用とし、防水防塵対策は原則、不要とする。

※屋内モデルがない場合は屋外対応モデルでの代替も可

*18年2月現在のカタログスペックで比較する。

<下記比較資料の重要な注意点について>

*各メーカーおよび販売店のWEB上の仕様書を参考に作成したが、誤りがある可能性がある。

*正式な仕様内容は、必ず各メーカーおよび販売店への確認をお願いしたい。

 

製品比較

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●パナソニック  WV-SFN130について

*水平画角が108度以上と広く、また低照度環境にも強い。また、内臓マイクが付属していることもメリットである。

*ただし、 上記比較表には記載がないが設置時のレンズの調整幅が<水平 : -20° ~ +20°>と比較的狭い。

 

●ソニー SNC-XM631について

水平画角が113度と広く、また標準価格も安い。保証期間も3年となっている。

*一方、小型のドームカメラとしては現状この1機種のみとなっており、メガピクセルなどのバリュエーションはない。

 

●キヤノン VB-S800Dについて

*水平画角は95度と他社製品と比較すると狭いように感じるが、屋内設置の場合、90度以上あれば十分である。 ※本製品は広角時も画像の歪みが少ないことが特徴となっている。

*また、多彩なインテリジェント機能を標準搭載している。

*ただし、マイクが必要な場合は別途マイクを手配するか、別モデルへの変更が必要である。

 

●AXIS M3045-Vについて

*他社製品と決定的に異なることが、カメラ本体にHDMI出力端子を持つことである。また、コリドールフォーマットという縦長の映像で撮影ができることも強みだ。

*一方、内臓マイクやIO端子は付属していない。

 

●ハイクビジョン DS-2CD2522FWD-Iについて

*私の知識不足かもしれないがハイクビジョン製の屋内カメラの場合、筐体の高さがあるものが多く、約5~6センチ程度の前提条件に合致するものが分からなかった。そのため、防塵防水対応のDS-2CD2522FWD-Iで比較を行った。他メーカーのモデルとは異なり、10mの赤外線投射機能を保有している。

 

最後に

今回、屋内用の小型ドームカメラで最もカタログスペックが高いカメラを決めようとしたが、各社で一長一短あり、1台に絞り込むことができなかった。

例えば、内蔵マイクが搭載されていない場合も、別途、収音マイクを取り付ければよいのでさほど大きな問題ではない。また、水平画角も広ければ広いほどよいというわけでもなく、一般的な事務所の撮影の場合、90度以上あれば十分だと筆者は考えている。

あとは、カタログスペックには記載されない「実際のカメラの映像品質」や「納入業者のサポート面」、「システム全体としての評価」など、総合的なバランスで判断するしかないだろう。