ハレーションが発生してしまう
ネットワークカメラを設置した場合、思わぬ原因で適切に撮影することができないことがある。例えば、カメラのすぐ近くに外灯などがあり、この影響を大きく受けてしまいハレーションが発生する場合などである。
当然、昼間は気づかないのであるが、夜の映像を再生してみると、外灯の光が強すぎることで(光がレンズに直接的に入ってくることで)うまく撮影できないのだ。
ネットワークカメラの露出補正やホワイトバランス、シャッター速度などで調整ができることもあるが、今回は、基本的な設定はデフォルト値のままで、【WDR(ワイドダイナミックレンジ)】という逆光補正機能で、どこまで強い光源に対抗できるのか検証してみたので報告しよう。
検証環境について
今回はあくまでも検証なので、室内で作業を実施した。できるだけ暗い部屋でカメラの目の前(約50センチ)にライトを設置し、どこまで撮影できるのかを試した。
なお、今回の機種はハイクビジョンの【DS-2CD2145FWD-I 2.8mm】にて撮影を実施した。
検証結果として
①WDR機能 OFFの場合
まず、ワイドダイナミックレンジをOFFにした状態で撮影を行った。
いちおう、サンプル用紙の一部分の色はなんとなく分かるが、光に近い部分は見えにくくなった。また、明暗の差が大きく、光が届いていない部分(画像の縁のあたり)は、かなり暗くなってしまった。また、ゴーストなども見られた。
①WDR機能 ONの場合
続いて、ワイドダイナミックレンジをONにした状態で撮影を行った。
先ほどの映像と比較すると、全体的に『ぼんやりとしていて白っぽい画』になってしまったが、明暗の差は多少、軽減することができた。WDRがOFFの時には、周辺部分が真っ暗であったが、画像の縁に近い部分も比較的明るく撮影することが出来ている。
さすがに、ライトの光を直で受けてしまうと適切に撮影することは困難であるが、WDR機能をONにすることで、ライトの悪影響を多少は軽減することができるようだ。
AXIS M1065-Lの場合
なお、参考までにAXIS M1065-Lでも同様の検証を行った。
①WDR機能OFFの場合
②WDR機能ONの場合
先ほどの検証と比較すると、全体的に暗い範囲が広いが、光源が強い部分は小さくすることができた。あとは、シャッター速度や露出をもう少しマニュアルで調整すると、より見やすくなるだろう。
まとめ
*ネットワークカメラのすぐ近くに外灯などがあった場合、ハレーションが発生し、適切に撮影ができないことがある。
*WDR(ワイドダイナミックレンジ)機能を入れると、完全には解決できないものの、多少、悪影響を軽減できる可能性がある。