ネットワークカメラ推進会

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ナンバープレートを撮影する難しさ

ネットワークカメラで車両を撮影したいという場合、ナンバープレートも見えるようにしたいという要望も多い。

しかし、このナンバープレートを撮影するということは実はなかなか難しいことなのである。最近では、ナンバープレートで認証を行う駐車場も増えてきたため、かなり身近なソリューションとなりつつあるが、その撮影には様々なハードルがある。

 

①動きが早いため、シャッター速度を上げなければならない

車両を撮影する際のポイントとして、シャッター速度を上げる必要がある。一眼レフカメラなどを趣味にしている方であれば分かるかと思うが、動きが早い被写体を撮影する場合、シャッター速度を上げなければ、モーションブラーと呼ばれる現象が起こる。いわゆるブレだ。

シャッター速度を上げれば防ぐことができるのだが、シャッター速度を上げすぎると今後はうまく光を取り込むことができず、全体的に暗い映像となってしまう。

特に夜間の撮影では、暗い中で車を撮影するために能力の高い投光器などの設置が必要となる。

VAR2-i16-1、VAR2-i8-1など、できるだけ強い投光ができる赤外線モデルが望ましい。可視光の場合、ドライバーが眩しいと感じてしまうことがあるため、原則としては赤外線投光となる。

http://www.optex.co.jp/sec/business/raytec_vario/var/var-i.html

 

回のシャッターでどの程度、移動する可能性があるのかについては車両の速度による。

仮に、時速50kmの場合、秒速度16.88mとなり、1/30秒間では約56cmも移動する。1/1000秒まで上げても1.6cmくらいのブレが起きてしまう。時速20kmくらいまで落ちれば、秒速度5.55mとなり、1/30秒間で約18.5cmの移動となる。1/1000秒だと、約0.5cmのブレとなる。1/1000秒まで上げるとかなり暗い映像となるので、赤外線投光器が必要となる。

 

可視光線と赤外線の光の屈折率の違い

可視光線と赤外線では光の屈折率が異なる。そのため、昼間のピント合わせだけでなく、夜間時もピントが合うように調整する必要がある。また、その性能を保有するカメラが必要だ。

 

③ヘッドライトによるハレーション

車両をナナメから撮影した場合、当然、ナンバープレートも歪んで撮影することとなり、うまく認識することが困難となる。そのため、ナンバープレートとカメラはほぼ正面から撮影する必要がある。各システムベンダーによりその基準は異なるが、垂直:30°/水平:20°くらいが限界ではないかと考えられる。

しかし、あまりにも車の正面から撮影しようとすると今後は車のヘッドライトの光を受けてハレーションが発生してしまう。ヘッドライトの直撃を避けられる場所で、できるだけナンバープレートを正面から撮影できることが望ましい。また、逆光に強いカメラが求められる。

 

④必要なピクセル

これは各ベンダーにより異なるが、例えば、立山システム研究所では5m以上離れた場所から、110ピクセル以上の大きさでナンバープレートを撮影することを推奨している。設置場所により望遠レンズなどを利用し、距離と映像サイズの調整が必要となる。

解像度を高くすればよいのだが、解像度が高いとサーバー側の負荷が大きくなるためシステム設計と調整が必要となる。

http://lprsys.com/spec.php

 

この他にも積雪の問題や字光式ナンバーなど、ナンバープレートの撮影には難しい問題がある。また、ナンバープレートが適切に撮影できるように調整すると、今度はドライバーやそのほかの被写体はあまりキレイに撮影ができなくなることも多い。

実際には現地で撮影テストが必要になるが、ユーザーが何を優先して撮影するのか明確化させておくことが望ましい。