カメラにアプリケーションを追加する
近年、ネットワークカメラでは、単に映像を撮影し、録画するのではなくマーケティングや業務の効率化のツールとして活用されるようになった。顔認証システムや車番認識システム、人数カウントシステムなど、利用シーンは徐々に広がりを見せている。
このように、利用シーンが拡大しているネットワークカメラにおいて、カメラ本体も進化を続けている。具体的には、カメラがアプリケーションのプラットフォームになろうとしている。
例えば、アクシスコミュニケーションズのカメラにおいてはACAPという仕組みがある。ざっくりと説明すると、カメラ本体の中にアプリケーションをインストールする領域があり、カメラ本体に必要なアプリケーションを購入し、インストールすることができるのだ。
従来、映像解析を行うソリューションを導入する場合、大規模なサーバーシステムを導入する必要があったが、昨今では、カメラ本体にアプリケーションをインストールし、必要な機能を追加することができるのだ。
アプリケーションはアクシスコミュニケーションズの純正ソフトウェアもあれば、サードパーティー(開発パートナー)がリリースしたものも存在している。
周辺保護システム( AXIS Perimeter Defender)
今回は、数あるアプリケーションの中でも周辺保護システム( AXIS Perimeter Defender)について説明しよう。このアプリケーションはざっくりと説明すると、『より高度な動体検知システム』である。
例えば、工場などの敷地の周辺にカメラ複数を設置しておき、その施設に侵入してきたヒトや車両を検知することができる。従来の動体検知システムが『映像の差分』で検知していたのに対して、AXIS Perimeter Defenderでは、あらかじめヒトのサイズ(大きさ)を定義しておくことで、高度な検知ができるソリューションである。
実際のインストール方法について説明しよう。
※なお、以下の手順は筆者が実施した方法である。正確なインストール手順については、あくまでもメーカーのホームページを参照して欲しい。
カメラへのインストール方法
まず、カメラの設定画面より『アプリ』→『その他のアプリを見る』を押下する。
アクシスコミュニケーションズのサイトにジャンプするので、『アプリケーションギャラリー』を押下する。
Countryのプルダウンメニューにて『Japan』を選択し、『Perimeter Defender』をクリックする。
※うまく探すことが出来ない場合は、Keyword検索するとよいだろう。
画面右側の『試用ライセンス』の中の『こちら』をクリックする。
1、購入した製品のシリアルナンバーを入力する。
2、(今回は試用版を利用するため)trial licenseを選択する
3、Perimeter Defenderを選択し、「Generate」Generateを押下する
4、Download Lisence Keyボタンを押下し、ライセンスキーをダウンロードする。
※ダウンロードしたファイルはPCの任意の場所に保存する。
ブラウザの『戻る』ボタンにて、Perimeter Defenderの製品紹介ページに戻り、今度は画面右上のDownload Softwareの『ダウンロード』ボタンを押下する。
ダウンロードしたアプリケーションのインストーラーのアイコン上で右クリックし、『管理者として実行』を押下する。
セットアップウィザードに従って、インストールを進めていく。
※一部の画面は省略した。
インストール完了後に、アプリケーションを起動する。画面左上の「+追加」ボタンを押下する。カメラのIPアドレス、ユーザー名、パスワードを入力し、OKボタンをクリックする。
※なお、この際、他のモーション検知などのアプリケーションがすでにインストールしていた場合、CPUの消費量が大きくなるため、停止することを推奨する。
画面上にカメラの映像が表示されれば、カメラへの接続は完了である。
画面左の『インストール』ボタンを押下し、『インストール』をクリックする。
※カメラ本体へのインストール作業が開始される。しばらく時間がかかるが、インストールが完了するまで待つ。
ライセンスのファイルを参照の『+』ボタンを押下し、参照の上、先ほどダウンロードしたライセンスファイルを開く。
『インストール』ボタンを押下する。
※ライセンスキーファイルがインストールされる。
画面左の『インストール済』の数量が1となっている。これでカメラへのアプリケーションのインストール作業は完了である。
今回は、アプリケーションのダウンロード方法からカメラへのインストール方法までを説明したが、次回の記事では具体的な設定方法やキャリブレーションの方法について説明したい。