意外と知らないドームカメラの設置方法
筆者は、これまで様々なネットワークカメラの設置工事に立ち会ってきた。しかし、正直なところ、すべての工事会社がプロフェッショナルな施工ができているかというと、そういうわけではない。
よくあるミスとして、ドームカメラのローテーション(回転)が正しくできていないため、赤外線の乱反射が起こる事例だ。
ネットワークカメラでは、このように赤外線の乱反射が発生することがある。原因は様々な要因があるが、まれに単純な施工のミスでこのような乱反射が起こっているケースがある。
ローテーションのミスとは?
ネットワークカメラ(ドームカメラ)には、赤外線が投射される部分がある。どこからどのように赤外線が投射されるのか考えて、設置しなければならない。
例えば、上記のカメラの場合、赤い枠内から赤外線が投射されると想定される。この場合、カメラを設置する時には、この赤い枠の部分をドームカバーの中心側にしておく必要がある。
つまり以下の図のようなイメージだ。
オレンジ色の部分から赤外線が投射される場合、当然ながら、赤外線投射部はドームの中心部にくるように設置すべきだ。
しかし、まれに画角調整時のミスにより、赤外線投射部がカメラのボディ部側になるように設置してしまうことがある。この場合、赤外線がカメラ自身のボディで反射されて、乱反射が起きるリスクが高まる。
ドームカメラを屋外で垂直に設置する場合、しばしばサンシールドが用いられる。この場合も、赤外線がサンシールドで反射しないように注意しなければならない。
赤外線の投射部は、ドームカバーで下向きになるように施工しなければならない。
実は、ネットワークカメラはメーカーにより、ボディの形状やサイズが異なるため、このような赤外線の乱反射の抑止も考慮して画角調整をしなければならない。
日中に施工(画角調整)をしていると、ついつい誤って、赤外線の乱反射が起きやすいようなローテーションをしてしまうことがあるので、注意して欲しい。