ネットワークカメラ推進会

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障害切り分けで大切なこと

様々な機器の組み合わせでシステムは成立する

 ネットワークカメラシステムは、多くの機器を組み合わせたシステムである。ネットワークカメラ本体だけではなく、PoEスイッチやメディアコンバーター、レコーダー、PC、モニタ、エクステンダーなどなど、多くの機器から選定して1つのシステムを構築する。

 

 そのため、障害発生時はどこで障害が発生しているのか、度々、その切り分けが困難に陥る可能性がある。今回は、そのように切り分けが難しい状況が発生した場合にどのように原因を特定していくべきであるのか考えてみる。

 

 まず、仮に下記のようなシステムがあったとする。エンドユーザーから「カメラが1台が時々映らない」との連絡を受けた時、どのような手順で障害の切り分けを行うべきであろうか?

 

 システム障害の切り分けについては、ある程度、過去のトラブルシューティングの経験の多さや個人のスキルにより、その方法が異なるかと思われるが、1つの手順として紹介しよう。

 闇雲に障害切り分けを行っていくと、障害を余計に悪化させる可能性があるため、実施した対応内容についてメモを残しながら、1つ1つ切り分けていくことが重要である。

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システムの末端から上流へ

 上記の構成の場合、まず最初に疑うべきはシステムの末端である【カメラ本体】である。映らないカメラを確認し、「電源ランプ(LEDなど)が点いているか?」「PINGが安定的に返ってくるか?」「不審なログが残っていないか?」「結露などで水濡れが発生していないか?」など、カメラ本体に障害があるかどうかの確認を行う。

 

 次にチェックすべきなのはカメラと直接的に結線されている【PoEスイッチ】である。ここでは、「PoEの給電ランプは安定的に点いているか?」「スイッチの電源は安定しているか?」「通信エラーのログが残っていないか?」「ケーブルは痛んでいないか?」などのチェックを行う。一見、カメラ本体の故障だと思われるようなケースでも、実はPoEスイッチが原因である場合も多い。

 

 さらに【カメラ本体】にも【PoEスイッチ】にも、問題がないと判断された場合は、レコーダーやPCを結線されている【コアスイッチ】を疑う。ここでも、「通信不良が起きていないか?」「通信エラーのログが残っていないか?」などを確認する。

 

 最後に【レコーダー】や【閲覧用PC】などのログデータを収集し、原因分析を行う。

 

 このように段階的に切り分けを行っていくと、どこに障害が起きるのか断定しやすくなるので、是非、参考にして欲しい。

 

 カメラ1台が表示されないからといって、いきなりカメラを交換しても配下のスイッチに問題がある場合、解決することはできない。また、いきなりレコーダーのログを収集しても、その配下にあるスイッチの通信ログを収集できなければ、カメラ側に原因があるかスイッチ側に原因があるのか特定することができない。

 ネットワークカメラシステムでは、様々な機器の組み合わせであるからこそ、1つ1つ順を追って確認することが重要である。

 

 

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メーカーをできるだけ統一することの重要性

 さて、このようにネットワークカメラシステムでどこに障害があるのか切り分けが困難になった際に、効果的であるのか「できるだけメーカーを統一してシステムを組んでおく」という点である。

 

 例えば、上記のようなシステムにおいてカメラに結線されている【PoEスイッチ】と【コアスイッチ】のメーカーが異なる場合、当然ながら出力されるログの情報も異なるため、解析が困難になることがある。

 メーカーを統一しておくと、出力されるログのデータも統一性があるため、分析が容易にできるというわけだ。また、修理依頼の窓口もバラバラになるよりも、できるだけ統一しておいた方が問い合わせ時の利便性がよい。

 

 スイッチには、安価なものから高価なものまで様々な機種があるが、できるだけPCなどからブラウザやコンソールで接続できるようにしておき、ログ収集ができるような機種を選定しておくことが望ましいと考えられる。

 

まとめ

 ネットワークカメラシステム(または防犯カメラシステム)は、故障してはいけないものだと考えているユーザーも多いかと思われるが、実際には様々な機器の組み合わせにより成立するシステムであるため、障害の可能性は十分に考えられる。

 

 また、障害発生時にどの部分で故障や不具合が発生しているのか判断しにくいのもネットワークカメラシステムの特徴である。故障発生時は、できるだけ冷静になり、どの機器で障害が発生しているのか、切り分けを進めて欲しい。