カメラとセンサーの連動
ネットワークカメラの機種の中には、汎用的な防犯センサーとの連動が可能なモデルが存在する。
一般的には<接点(せってん)>や<I/O(インアウト)>などと呼ばれる。
「このネットワークカメラは接点連動できますか?」とか「アラームの入出力端子はありますか?」、「アイオー(I/Oポートのこと)ありますか?」と言われた時には、
「カメラはセンサーから信号を受け取れますか?」または「センサーに信号を送れますか?」と聞かれていると解釈してよい。
例えば、下記URLのような防犯センサーと連携をさせると、防犯センサーが反応したタイミングで録画を開始したり、カメラからメールを送信することもできる。
(最近では、カメラ本体に動体検知機能を搭載しているモデルも多いが、カメラの動体検知では誤認識も多いため、下記ようなセンサーと連動させることがある。)
また、逆にカメラ側から信号を送って、LEDライトを点灯したり消灯したりすることも可能だ。
各メーカーのカタログ表記
各メーカーのネットワークカメラの仕様を見ると、下記のような表記となっている。
いずれもセンサーとの連動ができるという内容である。
●パナソニック WV-S1531LTNJ / WV-S1531LNJの場合
外部I/O端子
アラーム入力1/白黒切換入力/自動時刻調整入力、アラーム入力2/アラーム出力、アラーム入力3/AUX 出力 (各1端子)
●AXIS P1365Mk IIの場合
コネクタ
RJ45 10BASE-T/100BASE-TX PoE I/O: 2つの⼊出⼒を設定可能な4ピン2.5 mmターミナルブ ロック RS485/RS422 (全⼆重) ⽤ターミナルブロック DC電源⼊⼒⽤ターミナルブロック、3.5 mmマイクロフォン /ライン⼊⼒、3.5 mmライン出⼒ Pアイリスコネクタ (DCアイリスと互換)
接続端子のイメージ
各メーカーで、センサーと連動させるための端子の構成はバラバラなのだが、サンプルとしてAXIS P1365Mk IIを例に説明したい。
AXIS P1365Mk IIを購入すると、黒色で4つ穴の開いた下記のような部品が同梱されている。これがセンサーと連携させるための端子である。
マニュアルには下記のように記載がある。
<WEB上のマニュアルより抜粋>
1 0 V DC (-)
2 DC output 12 V, max 50 mA
A I/O configured as input
B I/O configured as output
※AとBと記載があるが、Aは<3>でBは<4>と考えてよい。
例えば、防犯センサーで認識したタイミングでカメラに信号を与えたい場合は、<1番>と<3番(A)>の穴を単線 AWG と呼ばれる電線でセンサーと配線することとなる。
逆に、カメラ側からライトなどに信号を送って点灯させたい場合は<1番>と<4番(B)>をライトを結線する。
※<1番>の穴がいわゆる GNDの役割を果たす。
※<2番>は、別の機器にDC電源を送信する際に利用する。
ちなみに、防犯センサー側にもカタログに何番が入力端子で何番が出力端子かの記載がある。下記URLのようなイメージだ。
※NC…ノーマルクローズ 接点が閉じた状態
※NO…ノーマルオープン 接点が開いた状態
上記センサーを利用する場合、カメラの<1番><3番<A>>とセンサーの③と④番を電線で結線すると、センサーで何らかの物体を検知した場合にカメラに信号が送信される。
今回は、防犯センサーを例に説明したが、この入出力端子(I/Oポート)の考え方は、様々な機器で一般的なものとなっているので、センサー以外にも様々なシステムとの連動が可能だ。
例えば、工場の設備に何らかの異常が発生した場合にカメラにも信号を送ったり、駐車場のゲートなどが開いたタイミングでカメラに信号を送ったり、いろいろな装置との連動が可能だ。