ネットワークカメラ推進会

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ネットワークカメラの性能を比較

法人向けモデル VS 個人向けモデル

 

 今回は【AXIS M1065-L】と【Wansview Q6】で性能比較を行った。

 

 法人向けモデルの一例としてAXIS M1065-Lを選定し、個人向けモデルの一例としてWansview Q6を選定している。

 

 AXIS M1065-Lは市場価格でざっくり5万円以上するようなカメラであるため、そもそも比較対象としておかしいのであるが、あえて3,999円のWansview Q6と比較を行うことで、その性能差がどの程度のものなのか確認したかったのである。

 

どちらの画像が、どの製品か?

 

 さて、ここで問題を出したい。これから3つの撮影シーンで、2枚ずつ画像を出すため、どちらがWansview Q6の映像か当てて欲しい。

 

明るい場面

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やや暗い場面

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真っ暗

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正解発表

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 正解は、

 一番最初の明るいシーンは、上が個人向け製品で下が法人向け製品である。

 二番目のやや暗いシーンは、上が法人向け製品で下が個人向け製品である。

 三番目の暗いシーンは、上が個人向け製品で下が法人向け製品である。

  ※個人向け製品は、Wansview Q6を指している。

  ※法人向け製品は、AXIS M1065-Lを指している。 

 

 なお、どうしても撮影した画像を一部、加工しなければ、どちらのカメラかすぐにわかってしまうため多少、サイズなど調整をさせて頂いていることをご理解頂きたい。

 

結果の説明として

 

 もしかすると『案外、安いWansview Q6の方がキレイ』だと思われた方もいるかもしれないが、これは私の撮影方法の問題である。

 

 Wansview Q6の方が、被写体(カラーのテスト用紙)を大きく撮影しているため、Wansview Q6の方がキレイだと錯覚しまうのだ。

 

 どうしても、同じ場所にカメラを設置した場合、Wansview Q6の方が画角(見える範囲)が狭くなり、AXIS M1065-Lの方が画角が広くる。

 

 そのため、Wansview Q6はカラーのテスト用紙をほぼ映像全体で撮影しているため、キレイに感じるのである。一方で、AXIS M1065-Lについては、画角が広く、カラーのテスト用紙が相対的に小さく撮影されてしまったためである。また、画角が広い分、ほとんど白い壁が映ってしまい、M1065-Lのホワイトバランスの調整も適切ではない可能性がある。

 

 要は、テストする撮影環境がフェアではなかったということだ。

 

 よく2枚の写真を見比べていただけると、『明るめの画像』と『暗めの画像』になっていると思われる。『明るめの画像』の方がAXIS M1065-Lの画像である。

 これは、AXIS M1065-Lの方が低照度での撮影環境に強く、暗い場所でも明るく撮影ができるためであると考えられる。

 

 とはいえ、Wansview Q6も思いのほか、シャープに撮影することができた。3,999円のクオリティでは十分すぎる。

 

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マイク・スピーカーはかなり厳しい性能である

 

 今回、もしかすると、画像としてはそれほど大きな差は感じなかったかもしれないが、正直なところ、音声についてはWansview Q6の性能はちょっと厳しい印象である。

 

 法人向けモデルのAXIS M1065-Lもマイクやスピーカーの性能はそれほど高くはない。小さくて静かな部屋であれば、M1065-Lのマイクの性能で会話を聞き取ることができるが、大きな部屋だとうまく音を拾えないこともある。また、雑音も入りやすい。

 また、スピーカーについては、どうしてもボリュームが小さくなってしまう。本格的にスピーカーが必要な場合は、外付けのC3003-Eなどが必要だ。

 

 

 とはいえ、Wansview Q6と比較すると、歴然とした差があった。Wansview Q6のマイク性能は厳しく、ほとんど何を言っているのか音を正確に聞き取ることができなかった。

 スピーカー機能はもっと厳しく、何を話しているのか理解できないレベルであった。

 

 もちろん、環境によってはWansview Q6でも十分かもしれないが、筆者の体感上でも、AXIS M1065-LWansview Q6のマイクスピーカーの性能差は大きかった。

 

耐久性や処理能力の違い

 

 今回の検証では比較できなかった点として『長期間利用した場合の耐久性や処理速度の違いもあるだろう。これは、AXIS M1065-Lに限ったことではないが、一般的な法人向けのネットワークカメラの場合、複数年、カメラを利用することを想定している。

 

 また、録画レコーダーや録画サーバーから映像を取得した場合でも、カメラ本体のCPUが基本的にはフリーズしないように工夫されている。被写体の動きの大小によって、映像のフレームレートを調整したり、逆光補正を行うなど、カメラ本体が非常に高いインテリジェントな能力を持っている。

 

 一方で、やはりWansview Q6の方は、もっさりとした動きであった。筆者が何度か操作している間も、うまく動かないことがあった。また、解像度やフレームレート、逆光補正、ホワイトバランスなど、高度な設定項目はなかった。

 

 そもそも今回の比較は『軽自動車と原動機付き自転車を比較して、どっちが性能が上か!?』のような、全く公平ではないものを比較している状態である。

 

 そりゃあ、原動機付き自転車もフルスロットルでエンジンを回せば時速60Kmくらいは出せるかもしれないが、軽自動車とレースをしてよいというわけではない。

 

 上記のような無意味な比較であるということ前提とした検証である。

 

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最後に

 

 今回の比較・検証はいかがだっただろうか。撮影する被写体が殺風景なモノであった場合、静止画レベルでは、あまり違いはわからなかったかもしれない。

 

 しかしながら、実際に検証をしている筆者は、2つのカメラが全く違う種類のものを比べているという実感があった。動画レベルでの処理能力では大きな差があった。

 

 つまり『法人向け製品』と『個人向け製品』は全くの別物なのである。

 

 個人や自宅で利用するレベルであれば『Wansview Q6』は非常に素晴らしい製品である。複雑な設定は不要で、スマートフォンとの相性も良い。しかし、あくまでも個人向け製品だ。

 

 法人として利用するレベルの商品については、やはりネットワークメーカーの法人向け製品が望ましいだろう。

 

 ネットワークカメラといえど、すべて同じレベルものではなく、ピンからキリまであるということをご理解頂けると幸いだ。