レコーダーのデータをバックアップすることは難しい
以前、筆者は以下の記事でレコーダーの録画データをすべてまるっと別のストレージにバックアップすることは難しいと説明していた。
一部のVMSを除いて、一般的なレコーダーでは、録画データのすべてをスケジュールを組んでバックアップすることは困難なのだ。機能として保有していない場合も多い。
しかし、VIVOTEK製のレコーダーであるND9312は、スケジュールバックアップ機能を保有している。今回の記事では、VIVOTEK NVRのスケジュールバックアップ機能について説明する。
スケジュールバックアップの方法について
ここからは、VIVOTEK NVRでスケジュールバックアップを行う際の操作方法について説明する。
まず、VIVOTEK NVRはプロトコルとしてFTPを利用してバックアップを行うため、NASなどのネットワークストレージにFTPに対応したフォルダを準備しておく必要がある。
事前に、ネットワークストレージなどに、FTPに対応した共有フォルダを作成しておく。
レコーダーの設定画面を開き、『ストレージ』→『定期バックアップ』を選択する。
『□定期バックアップ』のチェックボックスにチェックを入れる。FTP用のフォルダのIPアドレスやユーザー名、パスワード入力する。
※テストファイルをアップロードし、問題なくアップロードできるかどうかテストする。
深夜帯などバックアップをさせたい時間を選択する。また、バックアップ対象としたいカメラにチェックを入れる。
バックアップする録画データの時間帯を選択する。もし、バックアップ時の帯域に制限をかけたい場合は、帯域の【XXKbps】に制限したいデータ量を入力する。設定後は適用ボタンを押下する。
※デフォルトでは無制限となっている。
これで、指定した時刻で録画データのバックアップができた。
※なお、注意いただきたい点としては『前日の録画データがバックアップされる』という点だ。例えば、バックアップの開始時刻が12月8日深夜2時であった場合、前日の12月7日の録画データがアックアップさせる。
バックアップされるデータは当日のデータではなく、前日になるということをご留意いただきたい。例えば、バックアップの開始時間を深夜1時または2時など、翌日の深夜帯にしておくと、わかりやすいだろう。
いくつかの録画ファイルがバックアップされていることがわかる。
廉価なレコーダーでは、スケジュールバックアップ機能を保有していないモデルが多い中で、VIVOTEK NVRはスケジュールバックアップ機能を保有している。
レコーダーに録画しながらバックアップさせると、レコーダーの負荷が高くなってしまう可能性が高いが、夜間は録画していないユーザーであれば、ネットワークストレージへのバックアップをしておくとデータの消失を防ぐことができるだろう。