ネットワークカメラ推進会

Network camera promotion and communication

PoEで投光器を利用する

ライトを追加する必要性

 最近では、ネットワークカメラ本体の赤外線投光機能が進化してきたため、ネットワークカメラ以外にセンサーライトや投光器を設置することは少なくなってきたが、現在でもライトを別途、設置するケースがある。

 

 例えば、投光できる能力の問題である。現在、販売されているネットワークカメラにおいても、最長で投光できる赤外線の能力は40m~60mとなっている。しかしながら、屋外の駐車場の出入口でナンバープレートを撮影する場合、早い被写体を撮影しなければならないため、カメラはシャッタースピードを上げなければならず、より強い投射能力を保有する赤外線投光器が必要となる。

 

 また、可視光による投光を行うことができるネットワークカメラはほとんど存在しておらず、カラーで撮影したい場合、どうしてもカメラ本体の能力では限界があり、別途、センサーライトや投光器の設置が必要となる。

 

投光器設置時の問題点

 投光器を設置する場合にしばしば問題となるのが「電源をどのように確保すればよいか?」という問題点である。ネットワークカメラ本体については、現在のほとんどのモデルでPoE対応しており、LANケーブル1本でデータと電源の送信が可能となる。しかしながら、投光器についてはPoE対応していないモデルがほとんどであるため、電源工事や電源の引き回しが必要となる。

 実は、ネットワークカメラの工事業者においても、ネットワークカメラの施工はできるものの、電源工事は資格がない業者も多いため、施工をどのように行うのかが度々問題となる。

 

オプテックスのPoE対応ライト

 上記のように、何らかの事情により電源工事ができない場合、非常に役に立つ商品が存在する。それがオプテックスのPoEに対応したライトである。

 

www.optex.co.jp

 

 

 通常、このような補助照明を利用する場合は電源工事が必須となるが、この製品はなんとPoEにより電源供給が可能だ。電源工事が必要ないのである。

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 可視光のモデルと赤外線ライトの2種類があり、投光距離の能力によってモデルが異なる。また、オプションで投光する広さ(角度)を調整する交換用レンズもある。

 投光する範囲を広くすると投光距離が短くなり、狭くするとより遠い場所まで投光できるというわけだ。例えば、赤外線タイプのVAR2-PoE-i4-1-PRというモデルの場合、水平:120度 垂直:50度のレンズを装着した場合、投射距離は約25mとなる。水平:10度 垂直:10度のレンズを装着した場合、投光距離を約145mまで伸ばすことが可能だ。設置場所に応じて最適なレンズを選択することができる。

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 また、照度センサーを内蔵しており、暗くなったタイミングで投射を開始できるほか、接点入力にも対応している。例えば、ネットワークカメラの操作画面より、カメラから接点信号を出力して、センサーライトのON/OFFの切り替えができるというわけだ。

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 通常のセンサーライトと比較すると、ややコストとしては高いところもあるが、電源工事が不要となるため、設置環境によっては大きくコストを削減することが可能となる。

 長距離の投射が必要な場合や電源工事が出来ない環境でも投光器を利用したい場合に是非、活用して欲しい。