規模が大きい商談ではラックマウントが必要
ネットワークカメラシステムの規模がある程度大きくなると、レコーダーやPC、HUBなどを棚やデスクに据え置きで設置するには、スペースが足りなくなることがある。中規模~大規模システムおいては、サーバーラックの中に機器を収納しなければならない。
しかしながら、素人にはなかなかサーバーラックの選定は困難だ。設置場所のサイズに応じてモデルを選定する必要があるが、慣れていないとなかなかピッタリとサイズが適合するモデルを探し出すのが難しい。
そこで便利がツールが日東工業の『ラクスタ』という選定ツールである。本記事ではラクスタの概要と使い方について説明したい。
ユーザーの登録作業
まず、ラクスタを利用するためには、ユーザーの作成が必要である。上記URLより『新規登録』を押下し、ユーザーを作成する。
※ユーザー未登録でもツール自体は利用することはできるが、図面の作成やデータ保存ができないためユーザーを作成しておくことを推奨する。
『+新規登録』を押下する。
登録するユーザーの『メールアドレス』を入力する。
※入力したメールアドレスに登録用のURLが送信される。
※URLに従ってユーザー登録を行う。
★なお、今回は説明用なのでユーザー登録を行わずに、『未登録バージョン』で操作していく。
サーバーラックの選定方法
それでは、さっそくサーバーラックを選定していく。
サーバーラックの選定には『簡単選定』と『詳細設定』の2種類の方法があるが、今回は初心者向けの記事であるため『簡単選定スタート』を押下する。
続いて、ラックに格納する機器の種類を選択する。今回はサーバー用のラックを選定したいため、『サーバー(ラックマウント)』を選択する。
オフィスルームに設置するのか、それともサーバールームに設置するのかを選択する。今回は、オフィスルームを選択した。
必要となる『コンセントの口数』と『設置方法』を選択する。今回は、仮で『8口』と『ベース付』を選択した。選定後は『選定完了』を押下する。
選択が完了すると、上記のようにサーバーラックの候補が表示される。選ばなくてはならないのは『規格』だ。サーバーラックには大きく、JIS規格とEIA規格がある。JIS規格は日本向けの規格で、いわゆる防災ラックなどで採用されている。EIA規格はグローバルの規格で、いわゆる19インチラックと呼ばれるものだ。
サーバーなどを格納する場合、基本的には、EIA規格を選定しておくと良い。
次に、ラックの『タイプ』を選択する。『画像』のボタンを押下すると、ラックのイメージが表示されるので、もっとも希望に近い写真を選択すると良い。今回は、『スタンダードタイプ』を選択した。
設置するスペースに応じて『高さ・横幅・奥行』を選択する。
※プルダウンメニューでサイズを選択できるため、非常に選定しやすい。
※ここまで入力が完了したら『決定』ボタンを押下する。
『組換仕様』のタブを押下すると、ファンの数や鍵の有無も選択することができる。例えば、ファンが1個では放熱性に不安がある場合は、ファンを個に増やすなど調整することができる。また、必要に応じてキーを設けて、鍵の形態を選択することが可能だ。
※選択後は『追加』ボタンを押下する。
最後に、『オプション』ボタンを押下し、必要な数の棚板などを追加していく。棚板にはレール式などもあるため、キーボードなどを利用する場合は、レール式を選択すると良いだろう。
また、耐震マットや固定ベルトなども付けておくとラックマウント作業時に別途、手配する必要がない。
もし、何らかの選定漏れがあった場合は、上記の写真のように注意画面が表示されるので、追加で選定すると抜け漏れを防ぐことができる。
すべての選定作業が完了すると、上記の写真のように、サーバーラックの型番と選択したオプションが一覧で表示される。また、標準価格も自動的に計算される。
今回は、ユーザー未登録状態で選定作業を行ったが、きちんとユーザー登録をしていた場合は、選定したサーバーラックの図面を取り出しだり、選定した条件を保存することも可能だ。
商談時の<打ち合わせ>などに、サイズや仕様を確認するために非常に便利な機能である。サーバーラックの選定に困った際は、ラクスタを活用すると良いだろう。
まとめ
- ネットワークカメラシステムの規模が大きくなると、サーバーラックの選定が必要となる。
- サーバーラックの選定を非常に便利に行うツールとして、日東工業では『ラクスタ』というツールをリリースしている。
- ラクスタを利用すると、設置シーンや設置場所に応じて簡単にサーバーラックや必要のオプションを選択することができる。
- ユーザー登録をしていた場合、図面の取り出しや選定条件の保存も可能でである。