今回は、 QVR Clientの特徴の1つでもあるROI (Region of Interest) モードについて、説明する。本機能は主に全方位(360度)カメラなど、高解像度のカメラで利用すると便利な機能である。
QVR Clientのカメラの画像上にマウスを載せると、メニューボタンが表示されるので「ROI」機能のボタンを押下する。「5分割または7分割」のどちらかを選択する。
※今回は5分解(5Split)を選択した。
画面上で「特に詳しく閲覧しておきたい場所」をマウスで囲うと、周囲のウィンドウに選択した部分だけ切り出して表示させることが出来る。例えば、上記のサンプル画像では、中央に表示されている紙の中でも「SKLと記載された部分」を切り出して表示させることで、より見やすくしている。
全方位(360度)カメラなどでは、高解像度でかなり広いエリアを1度に閲覧することになるが、見える範囲が広くなる分、周囲を細かくチェックして閲覧することは困難である。このROI (Region of Interest) モードを利用することで、1台のカメラでありながら、複数のエリアの細部を同時に閲覧することが可能だ。
近年、ネットワークカメラは高解像度化している一方で、広い範囲を撮影しようとすると、1つ1つの被写体が相対的に小さく表示されてしまい、ライブ映像としては逆に見えにくくなってしまうというデメリットがある。
このROIモードを利用すると、全方位カメラを中心とした高解像度のカメラのモニタリングをより効率化することができる。このような閲覧方法はできないレコーダーも多いため、QNAPのNASおよびアプリケーションの強みの1つであると言えるだろう。