手動録画(マニュアル録画)とは何か?
ネットワークカメラの録画方式には、常時録画やスケジュール録画、モーション検知録画のほかにも『手動録画またはマニュアル録画』という機能がある。
これは、録画したいときに『録画開始』のボタンを押すと、録画が開始され、録画の終了も都度、手動で行うものである。あまり利用しない機能ではあるが、特定の用途では重宝されるため紹介しておこう。
システムケイ社のNVR-204 MkⅡの場合、ライブ映像の右上の『手動録画』ボタンを押下すると、録画が開始される。停止する場合も、同じボタンを押下すると、録画が停止する。
または、レコーダー本体の物理ボタンとして『Record』と記載されたボタンがあり、これを押下することで録画を開始することも可能だ。録画を停止させる場合は、もう一度、押下する。
手動録画の利用シーン
手動録画またはマニュアル録画のユースケースは、『必要な時だけ録画したい場合』である。例えば、会議室や応接室だ。
会議室や応接室は24時間、人が出入りしているわけではない。何らかのMTGや接客を行う時のみ利用される。そのため、常時録画をしておく必要はないのだ。
会議が始まるときに録画を開始し、会議が終了すれば録画を停止すればよい。これにより、必要最低限のHDD容量で運用することができる。
また、録画映像を再生する場合も、映像を探しやすくなる。
応接室を録画したいという要望
ネットワークカメラを導入するユーザーの中でも、『会議室や応接室を録画したい』というニーズは比較的、多い。例えば、悪質なクレーマーへの対応である。
どんな業種にもクレーマーはいるかと思われるが、あまりにも悪質なクレーマーの場合、業務への支障が発生してしまう。また、会話内容で『言った、言わない』のトラブルに発展することもある。
このようなトラブルが発生した場合に『きちんと説明したことをエビデンスとして残すため』にマイク付きで導入されるケースが多いのだ。
手動録画の注意点
ただし、この手動録画機能には、レコーダーやソフトウェアにより、時間の制限がある場合もあるので注意してほしい。例えば、録画ソフトの中には手動録画は『最大300秒(5分)だけ録画ができる』など、時間の制限があるケースもある。
手動録画を目的にレコーダーを導入する場合は、時間の上限があるかどうかを確認しておくとよいだろう。NVR-204 MkⅡは原則として、時間を気にせずに手動録画を行うことが可能だ。
まとめとして
- ネットワークカメラには、常時録画やモーション検知録画のほかにも、手動録画またはマニュアル録画という機能がある。
- この機能を利用すると必要な時だけ録画することができ、最小限のHDD容量で運用することができる。
- 会議室や応接室などで、悪質なクレーマーへの対策として音声も併せて録画を行うケースが多い。