ネットワークカメラ推進会

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ネットワークカメラよりもビデオ会議

遠隔地とコミュニケーションを行う

 

 顧客から『ネットワークカメラの導入を検討しているので相談にのって欲しい』との連絡を受けて、実際にユーザーの課題や要望をお聞きすると、ネットワークカメラよりも『ビデオ会議システムの方が顧客ニーズに合致している』というケースが往々にして存在している。

 

 

 近年、ネットワークカメラは防犯意識の高まりや様々な映像解析アプリケーションがリリースされたこともあり、注目を浴びる製品の一つとなっている。

 

 確かに、ネットワークカメラは従来のように単純な防犯対策だけでなく、業務の効率化やマーケティングなど、利用シーンが広がりつつあるのは事実である。映像を録画するだけの単機能ではなく、マイクで音声を録音したり、ネットワーク型のスピーカーから音を発声することも可能だ。

 

 しかしながら、現実的にすべてのユーザーのニーズに応えられる魔法のようなシステムではない。

 

 例えば、遠隔にある複数の拠点間でコミュニケーションをとる場合、ネットワークカメラよりも、ビデオ会議システムの方が適切だと考えられる。

 

 ネットワークカメラの音声機能はあくまでも付加価値としてアドオンされたものである。2拠点間の双方でコミュニケーションをとるようなシステムは得意ではない。

 

 複数拠点で会話を行いたい場合、ネットワークカメラよりもビデオ会議システムの方が適切である。

 

  ビデオ会議システムでは、ポリコムやシスコの製品が有名である。

 

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ビデオ会議とネットワークカメラの違い

 

 ビデオ会議とネットワークカメラシステムでは、一般的には用いられるプロトコルが異なる。ビデオ会議システムの場合、H.323やSIPという共通規格がある。

 

 これは、ざっくりと説明すると『ネットワークを利用して、映像や音声をやりとりしても、スムーズに会話ができるための共通ルール』ある。

 

 あくまでも理論上の話となるが、A社のビデオ会議システムとB社のビデオ会議システムをH.323というルール(プロトコル)を用いれば、異なるメーカー間での接続することができるのだ。

 

 平たく説明すると、ビデオ会議システムはそもそも映像と音声をスムーズに送受信するためのルールに則って、作られているものである。

 

 しかしながら、ネットワークカメラは一般的にH.323やSIPのプロトコルは実装していない。

 

 あくまでもネットワークカメラにとって音声は、補助的な機能であり、コミュニケーションを目的としたものではないのだ。

 

 筆者の体感としても、ビデオ会議システムの場合、非常にクリアな音声のやりとりが可能であるが、ネットワークカメラにマイクをつけた場合、ノイズや雑音が入るため、クリアな音質とは言い難い。

 

 そもそもビデオ会議システムとネットワークカメラシステムは別物なのだ。複数拠点でコミュニケーションを取りたい場合、ネットワークカメラではなく、ビデオ会議システムを検討する必要がある。

 

 なお、これは20年2月現在の筆者の考えである。例えば、アクシスドアステーションのようにSIPをサポートした商品もリリースされており、今後、ネットワークカメラとビデオ会議システムの垣根はなくなってくる可能性は考えられる。

 

www.axis.com

 

 しかしながら、現実的では別物だ。

 

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WEB会議とネットワークカメラの違い

 

 おそらくユーザーをさらに混乱させてしまうのがWEB会議システムの存在であろう。

 

 WEB会議システムとは、PCを用いて行わる会議システム(アプリケーション)である。

 

 先ほど説明したビデオ会議システムの場合、専用機を必要とするが、WEB会議の場合は汎用のPCとWEBカメラがあればよい。

 

 最近では、スカイプがPCにプリインストールされていることも多いので、WEB会議は一般的なビジネスツールとなっている。法人向けの有償サービスでは、VキューブやLiveONなどのサービスがある。

 

 WEB会議で用いられるカメラは、俗にWEBカメラと呼ばれる機器ある。PCとUSB接続して利用することが一般的である。

 

 もちろん、WEB会議システムの中にはUSB接続のカメラだけではなく、ネットワークカメラに対応しているサービスも存在しているが、一般的なWEB会議ではUSB接続のカメラがメジャーである。

 

 なお、WEBカメラはPCとUSB接続して利用するものであるため、カメラ自体にIPアドレスを割り当てることはできない。

 

www.logicool.co.jp

 

 WEB会議で利用するマイクやスピーカーは以下のような商品がある。これもUSB接続するケースが多い。エコー除去やノイズキャンセルの機能があり、非常にクリアな音声で会話することが可能だ。

 

sound-solution.yamaha.com

 

 上記のようにWEB会議システムでは、会議を行うためのコミュニケーションに優れたマイクスピーカーが用いられる。また、通信においても、映像と音声を合わせて圧縮したうえで、送信するためコミュニケーション上の違和感が少ない。

 

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用途に応じたシステムの選定が必要

 

 上述のように、近年、機能拡張が進んでいるネットワークカメラであるが、すべての顧客ニーズに対応ができるものではない。

 

 複数拠点で会議を行うようなユースケースの場合、ネットワークカメラシステムよりもビデオ会議システムやWEB会議システムの方が適切であるケースもある。顧客ニーズに応じて最適なシステムを選択することが重要だ。

 

 

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