アクシスコミュニケーションズのカメラの特徴
今回の記事では、アクシスコミュニケーションズ製のネットワークカメラの『何がすごいのか?』について説明する。なお、メーカーの承諾や確認をとっているわけではなく、筆者の独断と偏見で記載していることはご留意頂きたい。
アクシスコミュニケーションズのネットワークカメラには様々な魅了があるが、その特徴を3点にまとめると以下の通りである。
- 映像の圧縮技術に優れている。
- カメラにアプリケーションを追加できる。
- 豊富なラインアップとオプション品がある。
1.映像の圧縮技術に優れている
まず、アクシスコミュニケーションズの最初にして最大の特徴が『映像の圧縮技術に優れている』ということでである。H.265への対応については、やや出遅れがあったものの、新エンジンからは無事、H.265にも対応してきている。
また、正直なところ、アクシスコミュニケーションズのカメラは、H.265を利用しなくても、H.264でも十分に録画映像を圧縮することができた。
そのテクノロジーが『ZIPストリーム』である。筆者が特に気に入っているのが、ZIPストリームの中でも『ダイナミックFPS』である。この機能は「映像の動きがあるときだけフレームレートを高くし、映像の動きがない時にはフレームレートを低くすることができる」ものである。この機能を利用すると、劇的に録画容量を小さくすることができるのだ。
筆者の経験でも、20TBのハードディスクレコーダーを用意していたのに、実際に録画してみると、4TBくらいしか利用していないことさえあった。驚異的な映像の圧縮技術である。
Axis’ Zipstream technology with dynamic frame rate
そもそもアクシスコミュニケーションズはプリントサーバーの開発ベンダーであった。ネットワーク関連の伝送技術に優れているのだ。
2.カメラにアプリケーションを追加できる
アクシスコミュニケーションズのカメラの特徴の2つ目が、カメラ本体に顧客ニーズに応じて様々なアプリケーションを追加できる領域があることである。
例えば、侵入検知やうろつき検知、人数カウントなど、様々なソリューションをカメラ本体にインストールすることができるのだ。
従来は、映像解析を行う場合、ハイスペックなサーバーやPCを導入する必要があり、イニシャルコストが非常に大きなものとなっていた。しかしながら、カメラ側で解析を行うことで導入コストを最小限にすることができるのだ。
もちろん、同様の仕組みは他のネットワークカメラメーカーも追随しつつあるものの、グローバルでも非常にシェアの高いアクシスコミュニケーションズは、アプリケーションの開発パートナーも多い。
今後も様々なアプリケーションがリリースされることが期待される。
3.豊富なラインアップとオプション品がある
アクシスコミュニケーションズの特徴の3つ目が、様々なオプション品があることである。近年、製品群を増やしつつあるのが、ネットワークスピーカーである。
従来、ネットワークカメラシステムと音声システムは完全に独立したシステムとして、別々に構築する必要があった。
しかしながら、ネットワークスピーカーを利用すると、アクシス製ネットワークカメラシステムの中で、音声システムを稼働させることができるのだ。配線もLANケーブルの配線だけで済んでしまう。
※なお、音声システムについては日本国内では販売されていないモデルもあるため注意して欲しい。
また、音声システム以外にもアクシス製カメラには様々なオプションがある。以下はアクシスドアステーションというシステムだ。
AXIS A8004-VE Network Video Door Station
ドアホンのように、映像を見ながら来客者と会話することが可能だ。従来は、ネットワークカメラシステムとドアホンのシステムは別々に導入されていたが、これもネットワークカメラシステムに統合管理することができるのである。
このように、ネットワークカメラシステムは、カメラだけではなく、様々なIoTデバイスのプラットフォームの地位を確立しつつあるのだ。
この他にも、アクシスコミュニケーションズには、センサーやエンコーダーなど、様々なラインアップが存在している。
まとめ
- アクシスコミュニケーションズは、映像の圧縮技術に優れている。
- アクシスコミュニケーションズのカメラには、顧客ニーズに応じて様々なアプリケーションを追加することができる。
- アクシスコミュニケーションズは、カメラだけではなく、ネットワークスピーカーなど様々なオプション品をリリースしている。