AXIS Camera Stationの最大のメリットはAXIS純正のソフトウェアであるため、カメラの機能を最大限利用できるという点である。この記事では動体検知との連携以外にも具体的にどのようなメリットがあるのか、いくつか紹介しよう。
カメラ以外のAXIS製の装置をコントロールできる
AXIS社では、ネットワークカメラ本体はもちろん、マイクやスピーカー、IO関連装置など様々な周辺装置をリリースしている。これらの周辺装置の管理をACS上で一元管理できることもメリットの1つである。
筆者は、上記のような周辺装置が手元にないため、設定方法の記載することができないが、下記の「その他の装置」より、マイクやスピーカー、IO関連装置、ドアコントローラーなど、様々な装置を登録・管理できる。
連携のイメージについては下記のURLを参考にして欲しい。
カメラのファームウェアの管理が容易になる
ネットワーク製品は、その商品リリース後も定期的にファームウェアがリリースされる。情報セキュリティを保つ上でも、ファームウェアは原則として新しいものを適用することが望ましいとされる。
しかしながら、情報システムに関する専任の管理者がいない企業において、1台1台のカメラのファームウェアをチェックし、バージョンアップ作業を行うことは非常に難しい。
ACSがあれば、カメラのファームウェアの管理が非常に楽になる。
「製品」→「管理」の順番でメニューを開くと、ACSに登録されたカメラの一覧が表示される。この画面で、カメラの機種やIPアドレス、ファームウェアのバージョンなど一元管理をすることができる。
もし、ファームウェアが最新ではない場合は、先ほどの製品の「管理」画面より、「ファームウェアのアップグレード」ボタンを押下し、ファームウェアをバージョンアップするとよい。
リモートアクセスを利用できる
AXISコンパニオンと同様に、ACSでもリモートアクセスの機能を利用することができる。「Axisセキュアリモートアクセス」の設定画面でMyAxisのアカウントを登録しておき、Axisをセキュアリモートアクセスを「有効にする…」にしておくと、インターネット環境からACSのサーバーに接続することが可能となる。
AXISコンパニオンとほぼ同じ操作感であるが、AXISコンパニオンがカメラとのセッションを張るのに対して、ACSでは、サーバーとセッションを張ることが特徴である。
ストリーミングや画像のプロファイルを変更できる
各カメラのストリーミングのプロファイルをACS側から自由自在にコントロールできることもメリットの1つである。サードパーティ製の録画ソフトウェアでは、どうしてもカメラから1つのストリームしか取得できないケースも多いが、ACSの場合は、上記画面のように複数のプロファイルの編集ができる。
さらに、「画像の設定」ボタンを押下すると、本来であればカメラ本体の設定画面で行わなければならない「ホワイトバランス」や「WDR」の設定変更なども、ACS側の設定画面で編集することが可能だ。
このほかにも「ホットキーの作成」や「サーバーのエクスポート機能」など、ACSには様々な機能があるが、その紹介はまた次回、行うこととする。