JPEGとH.264
ネットワークカメラの映像形式は主に<JPEG>と<H.264>の2種類がある。
※映像形式には、この他にも種類があるがこのページでは割愛する。
ネットワークカメラは、平たく言うと「パラパラ漫画」のように静止画をつなぎ合わせて動画のように見せている。
JPEGの場合
例えば、JPEG形式で 5fps(1秒5枚)の設定値の場合、
1秒間に、5枚の静止画を撮影し、これを繋ぎ合わせることで動画のように見せている。
JPEGの場合は、考え方が非常に簡単で、仮に1枚目の画像が、約100KB(キロバイト)の場合、
1秒間のデータ容量は約500KB(キロバイト)となるため、録画容量の計算が容易である。
H.264の場合
一方、JPEGよりも録画容量をより削減できるのが<H.264>という録画形式である。
(一般的に「エイチドットニーロクロン」や「エイチニーロクヨン」などと呼ぶ。)
この映像形式は平たくいうと、
1枚目の映像はJPEGと同じように、背景も含めた1枚の画像データを取得するが、2枚目以降は、動き(変化)が発生した差分だけを映像として取得する方法である。背景部分は映像データとして送信されない。これにより、録画データを大幅に削減することができる。
※実際に動画を閲覧する場合は、H.264形式も上記のように白抜けした状態で見えるわけではなく、背景も重なって見えるため違和感を感じることはない。
※なお、H.264形式において画像全体を送信する部分(1枚目)をIフレームと呼び、動きがあった部分だけを送信する部分(2~3枚目)をPフレームと呼ぶ。何コマに1回 Iフレームを送信するかどうかを設定することができ、これをGOP長と呼ぶ。例えばGOP長が30の場合、最初の1コマがIフレームとなり、残りの29コマ分はPフレームとなる。
高フレームレートによる撮影
従来は、JPEG形式での録画が多かったため、1秒間に1~2枚程度の録画が一般的であったが、今日ではH.264形式が主流となり、5fps(1秒5コマ)や10fps(1秒10コマ)で録画するケースも少なくない。非常に滑らかな映像データとして録画することも可能である。
一方、H.264も万能というわけではなく「被写体の動きが大きい場合、録画データが想定以上に大きくなってしまったり、ノイズが発生するケース」もあるため注意が必要だ。
※特に、PTZカメラ<首振り対応カメラ>巡回監視しているようなケースでは、ノイズが目立つことがある。
まとめ
●H264形式のメリット
*映像データを圧縮することができる
●H264形式のデメリット
*被写体の変化が大きい場合、データ容量が肥大化したり、ノイズが目立つ場合がある。