最低動作温度と最低保管温度
ネットワークカメラには、最低動作温度および最低保管温度が存在する。この数字については各メーカーや機種によって異なるが、マイナス10℃程度を動作温度としているケースも多い。
実際に、寒冷地ではマイナス10°Cを下回るケースもあるため、場合によってはヒーターを付けるなどの対応が必要となる。
・・・ここで筆者に1つ疑問が生まれた。
それは「実際に温度が低い場合、カメラがどのような挙動になるのか?」ということだ。
筆者は、なんとなく対応温度を上回った場合は熱暴走によりカメラが故障してしまうように思えるが、温度が多少低くでも大丈夫のような気がしていた…。
なかなか寒冷地まで行ってテストをすることも難しいので、カメラを冷凍庫に入れることにした。家庭用の冷凍庫はマイナス18度程度のようだ。箱から開封してから入れようかとも考えたが、今回は箱に入れたまま冷凍庫で眠らせることにした。
・・・数時間後。
・・・中からキンキンに冷えたカメラが出てきた。霜のようなものがドーム部分に付着している。
とりあえず、きちんと動作できるかどうか確認してみることにした。
ブラウザでアクセスしようとしたがページを表示することができなかったため、PINGを飛ばしてみることにした。
ping 192.168.XX.XX -t
192.168.XX.XX からの応答: 宛先ホストに到達できません。
192.168.XX.XX からの応答: 宛先ホストに到達できません。
192.168.XX.XX からの応答: 宛先ホストに到達できません。
192.168.XX.XX からの応答: 宛先ホストに到達できません。
192.168.XX.XX からの応答: 宛先ホストに到達できません。
・・・。
・・・。
・・・これは、まずい。
実験とはいえ、「どうせ壊れないだろう」と筆者は高をくくっていた。だが、予想に反してカメラは何も返事をしてくれないのだ。
焦った筆者は、カメラをコタツの中で温めることにした。
・・・数分後
先ほどまで表示できなかったはずの画面が表示された!!!
「よかったー!」というのが正直な感想だ。
なお、このあと映像なども確認したが、特に問題はなかった。また、LANケーブルの結線がやや甘くなっていたので、今回、動作しなかった原因が結線の問題なのか、温度の問題なのか正確にはわからなかったが、もう実験したくないと思った…。
●まとめ●
*むやみにネットワークカメラを冷凍庫に入れてはいけない。
*納品前に寒冷地で倉庫などに保管する場合は、室温や結露など注意が必要だ。