ネットワークカメラのカタログスペックの見た時、もしかすると「何が何だか分からない…。」と感じられる方もいるかもしれない。
特にセンサーのサイズについては、慣れないとよく分からないかと思うので、説明しよう。
実機のセンサーを見てみる
ほとんとのメーカーのカタログには「撮像素子」として「●/● CMOSセンサー」などの記載がされている。これはざっくりいうと、センサーの大きさを示している。いってみれば、カメラのフィルムの大きさのようなものだ。
デジタル一眼レフなどを利用されている方なら「35mmフルサイズ」や「APS-Cサイズ」などのセンサーの大きさがあるので馴染みがあると思う。
ネットワークカメラでもこれと同じで各機種によって、センサーの大きさが異なる。基本的には、センサーが大きいほど高解像度にしてもノイズが起きにくいということになる。例えば<1/4インチ>と<1/2.8インチ>のセンサーがあった場合、理論上は<1/2.8インチ>の方がノイズが少ないという理解ができる。
なかなか実物を見る機会も少ないかと思 うので分解してみよう。基本的にはレンズの直下に付いている。
この時点では見えない。さらにレンズ部分のネジを取り外すと、センサーを確認することができる。
一眼レフなどのセンサーと比較すると小型であると感じられるかもしれない。
残念ながら、取り外すことができなかったためセンサーがどのメーカーなのか確認することはできなかった。一般的にはセンサーがどのメーカーのものを利用しているのかは非公表となっている場合が多い。(※ちなみに、このように分解すると、メーカーの保証を受けられない可能性があるため、推奨しない。)
ただし、ソニー製のセンサーを利用しているカメラについて、あえてカタログなどに「ソニー製センサー利用モデル」と記載されているケースもある。ブランド 力があるので、あえて公表しているものと想定される。なお、センサー部分はソニー製かもしれないが、筐体そのものはソニー製品とは異なるため注意したい。
CMOSとCCDの違い
センサーには、CCDとCMOSの2種類がある。CCDは、高画質である一方で、消 費電力が大きく、スミア(白飛び)が起きるというデメリットがあった。一方、CMOSは商品電力が少なく、高いフレームレートにも対応できるという一方で、画質が悪いというデメリットがあった。
以前はCCDが高画質であると言われており、採用されるケースが多かったが、今日ではCMOSセンサーの性能が向上したため、主にCMOSセンサーが採用されている。
レンズ交換式カメラの注意点
センサーのサイズはレンズ交換式カメラを利用する場合にも非常に重要となる。レンズ交換式のカメラは屋内向けのボッ クス型カメラに多く、CマウントやCSマウントと呼ばれるものだ。
CSマウント センサーとレンズとの距離は12.5 mm、Cマウント センサーとレンズとの距離は17.526 mmとなる。
カメラのセンサーに対して、適切なサイズのレンズを取り付ける必要がある。仮に、カメラのセンサーよりも小型のイメージセンサー用レンズを付けると、画像の隅が黒く映る場合がある。一方、カメラのセンサーよりも大型のイメージセンサー用レンズを付けるとレンズ本来の画角よりも狭くなる可能性がある。
まとめ
*センサーが大きいほど高解像度にしてもノイズが起きにくい。
*以前はCCDカメラが多かったが、現在はCMOSが主流となっている。
*レンズ交換式カメラは、センサーのサイズに合ったレンズが必要である