ネットワークカメラ推進会

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セキュリティーショー2018の感想

セキュリティショー2018‎に行ってきたので、その感想を述べる。 なお、写真撮影ができなかったため、文章のみとなることをご了承頂きたい。 また、筆者の個人的な感想であり、明確な根拠やデータに基づく分析ではないことを付け加えておく。

https://messe.nikkei.co.jp/ss/

それでは以下、感想である。

ハイクビジョンなど中国メーカーの勢いが強まっている

日本国内の市場においては、まだまだセキュリティリスクなどの問題もあり、中国メーカーの市場シェアは高くはない状況である。 しかしながら、冷静に見るとかなり高画質かつ高性能なカメラも充実してきた印象だ。今回の展示会では顔認識ソリューションやサーマルカメラなどの高付加価値な製品の展示が目立った。また、ユーザーインターフェースも日本語に対応してきており、ほぼ直感的な操作が可能だ。 数年前までは「安かろう悪かろう」というイメージがあったが、現在においては「圧倒的なコスパで市場を席巻する可能性がある驚異的な存在」とも言える。

スマートフォン市場でファーウェイなどの中国メーカーが存在感を高めつつあるのと同様に、ネットワークカメラ市場においても日本国内で急激にシェアを伸ばす可能性がある。 今後の課題としては、いかに日本国内におけるチャネルをどこまで確保できるかということではないだろか。

http://hik.dss.co.jp/technology

 

カメラ本体にアプリケーションを組み込む

ヒトの顔を検知したり、ヒトの人数を集計するなどのソリューションは従来、ネットワークカメラとは別にアプリケーション用サーバーを構築する必要があった。 しかしながら、今日のネットワークカメラでは、カメラ本体にアプリケーションを組み込んだり、インテリジェント機能を付加するケースが増えてきた。

特に印象的であったのがVIVOTECのカメラだ。トレンドマイクロのソフトウェアがインストールされており、不正なアクセスをウォッチすることができる。 また、通過人数をカウントするソリューションもある。

まさに、ネットワークカメラはカメラではなく、目を持ったコンピューター、そしてAIに近づきつつある。

https://www.vivotek.com/website/support/cybersecurity/

 

VMSとNVRのせめぎ合い

VMSで非常に印象が強かったのが、Xprotectを中心とした連携ソリューションだ。Xprotectというテーブルのうえに様々なアドオンアプリケーションを乗せることで機能を拡張するこたができる。Xprotectは主にキヤノンブースでの展示が目立ったが、ホーチキなど他のブースでもシステム連携の仕組みが見られるなど、メーカーを超えたソリューションの幅広さを感じることができる。

一方、対照的であったのが、パナソニックだ。パナソニックは自社のレコーダーにサーバーを付与させることで顔認識のソリューションを拡張することができる。他メーカーとの連携というよりは同社内のソリューションで機能拡張ができる。

https://sol.panasonic.biz/security/software/asf950/

これはあくまでも筆者の感覚的なものであるが、VMSを推進するメーカーがソフトウェアの柔軟性や拡張性をPRしているのに対して、NVRを推進するメーカーはパッケージソリューションとしての完結性や手軽さをPRしている印象だ。

日本市場においてどちらが受け入れるのかは、これからの市場が決めることである。まだまだ、多くのユーザーでは、ネットワークカメラの機能を最大限活用できているわけではない。ほとんどのユーザーが「単に映像を録画しているだけ」であるケースが多く、付加価値であるソリューションやソフトウエアが一般的に普及する段階には至っていない。技術的な問題どで、まだまだ「手軽に導入ができる」という段階にはなく、技術的なサポート受けなければソリューションを導入することができない。当然、導入コストは高くなる。

まさに市場としては、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にある大きなキャズムが発生していると言えるだろう。今後、どのメーカーがこのキャズムを埋めるような商品をリリースできるのかが課題であると言える。

http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0706/01/news142.html

 

一方で、コモディティ化

これまで急速に市場を拡大させてきたネットワークカメラ市場であるが、一方ではコモディティ化の兆しも見られる。ざっくりいうと『割と見飽きた…。』ということである。

まず、ネットワークカメラの本体性能においては、ある面で「映像がキレイであることが当たり前」になりつつある。どのブースでも高解像度・低照度対応のカメラが展示してあり、フルHDレベルのカメラについてはメーカーの独自性は徐々に失われつつある印象も受けた。

もちろん各メーカーの独自技術や性能を否定するわけではないが、仮にメーカー名を伏せた状態で映像を見比べたとして、どの映像がどのメーカーのカメラであるのかを判断するのは非常に困難だ。一般ユーザーにとっては、どのメーカーのカメラも同じように見えるのではないだろうか。筆者は、かつてのテレビと同じ道を歩んでいるように見えたのだ…。

また、ソリューションについても同様だ。各メーカーで映像認識による様々なソリューションの展示がされているが、その中身としては「顔認証や顔認識」「人数カウント」「車両認証」など、機能としては、どこかで見たことがあるようなものも多い。

今後は、本当の意味で「ユーザーのニーズにマッチしたソリューションの完成度をどこまで高められるか?」というマーケティングでの戦いになるのではないだろうか?

これはあくまでも筆者の個人的な直感であるが、日本人は複雑なソリューションよりも、よりシンプルで使いやすい(または分かりやすい)ものを好む傾向があると感じている。

単に「機能が優れている」というのではなく「自社の業務にどのように役立つのか?」「どの程度のコストで導入できるのか?」という費用対効果を明確に打ち出すことができる商品やベンダーが求められている。難しい機能や性能をどこまでシンプルに表現できるのかがキーポイントだ。

さて、セキュリティショーは3月9日まで開催されている。上記はあくまで筆者の個人的な感想であるため、あなた自身で最新のセキュリティソリューションを体感して欲しい。