ネットワークカメラ推進会

Network camera promotion and communication

サンプル画像撮影時の電源確保

電源がなくでも大丈夫!?

ネットワークカメラの商談において、ベンダーによっては導入前に実際にカメラ(デモ機)で現地を撮影して、適切に撮影ができるかどうかチェックをしてくれる場合がある。

通常、何か物品を購入する場合、カタログスペックを見て導入を決めると思うが、何度も繰り返し言うようにネットワークカメラの場合、カタログスペックは参考値でしかない。実際に、その現場で適切に撮影できるかどうかは実機によるテストが必要となる場合がある。

もし、読者がエンドユーザーの場合、ぜひベンダーに導入前のテストが可能かどうか相談してみて欲しい。「カタログだけの提案しかしないベンダー」と「実際に撮影テストを行うベンダー」の2社があった場合、やはり後者の方が導入後のトラブルは少ないだろう。

(※ただし、一般的な事務所で十分に明るい環境の場合、事前の撮影をしなくでも問題はない。各社で画角を確認するシミュレーターなどを持っているため、そのツールを使えばよい。暗い場所や逆光が強い場所など、撮影におけるリスクが高い環境の際にサンプル画像の撮影が必要となる。)

このようなサンプルを撮影する際に、実はベンダーが最も困るのが「電源の確保」だ。撮影場所に電源が取れる場所があればよいが、屋外の場合なかなか電源を確保することができない。そのため、車両のシガーソケットからインバーターで電源を確保したり、長い電源ケーブルを持ち歩くなど、実は各ベンダーはそれなりに苦労して撮影のテストをしている。

 

そこで活躍するのが AXIS T8415 ワイヤレスインストールツールである。

www.axis.com

この装置は、バッテリーとPoEインジェクター、無線アクセスポイントが一体化したようなものだ。電源の確保が難しい環境下でも本製品を利用することによって、カメラへの電源供給が可能である。また、無線アクセスポイントの機能も持っているため、スマートフォンで実際の映像を確認することが可能だ。ベンダーにとっては非常に利便性の高い商品である。

ベンダーによってはノートPCなどを持ち歩ている方も多いかと思うが、やはり倉庫や屋内なのでPCを広げると故障してしまう可能性があり、リスクが多い。持ち運びも不便であろう。

一方、AXIS T8415は、オプションで収納用バッグもあり、持ち運びもスムーズだ。PoE+にも対応しているということも嬉しい。充電アダプターなどがセットになったキットモデルもあるため、導入時はこちらを選択したい。

ただし、バッテリーが搭載されているため、金額的にはそれなりにするものではある。まだまだ、一般的に普及しているものではない。ほとんどのベンダーは持っていないのではないかと思う。

通常は、サンプル画像の撮影を依頼するユーザー側も撮影テスト前に電源がどこからとれるのか確認をした後、ベンダーに相談をするようにして欲しい。